スマトラ沖地震被災者支援活動報告書
2009年9月30日にスマトラ沖で発生した地震は死者1000名を超える大惨事となりました。APEXはディアン・デサ財団の活動を通じて被災者を支援するために、10月5日から約2ヶ月間募金を行なってまいりました。このたび、ディアン・デサ財団からの報告を元に以下の報告書を作成しました。ぜひご覧ください。
ディアン・デサ財団では、パダン市内の12箇所、パリアマン県パダンサゴ郡内の5箇所、アガム県南マララッ
ク郡内の8箇所の給水ポイントで2ヵ月半の間、被災者に浄水を供給しました。裨益者となる給水ポイントに住む世帯数は合計で4,225世帯(約17,000名)ですが、近隣の村からも多くの住民が水を取りに来ていたため、裨益者数はさらに多くいたと思われます。また、この活動を通じて、およそ250万リットルの浄水が供給されました。
地震で家族を失ったり、家を失ったりした方々の辛苦は察するに余りありますが、地震直後のもっとも厳しい時期に、せめて清浄な水を提供でき、ご苦労を少しでも和らげることになったとすればさいわいでした。被災地では、これからまだまだ長い復興過程が続くことと思います。早く以前の生活を取り戻し、元気に過ごしていただけるよう、ご寄付いただいた方々とともにお祈りしたいと思います。
スマトラ沖地震被災者支援募金終了のお知らせ
10月5日に募集を開始しました「スマトラ沖地震被災者支援募金」は、11月30日をもちまして終了させていただきました。みなさまからお寄せいただいた義援金総額は1,098,513円となり、このうちの95%にあたる1,043,587円を協力先NGOのディアン・デサ財団に送金しております。ディアンデサ財団では、スタッフ5名、ボランティア10名からなる被災者支援チームを形成し、パダン市に設置された12ヶ所の配給ポイントで浄水の供給を行なってきました。現地での支援活動につきましては、現地側から報告書が届きましたら、改めてご報告させていただきます。
緊急支援募金にご理解、ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。スタッフ一同、心よりお礼申し上げます。
APEX事務局
緊急支援募金にご理解、ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。スタッフ一同、心よりお礼申し上げます。
APEX事務局
スマトラ沖地震状況と活動状況(11/3)
9月30日に発生したスマトラ沖地震から1ヶ月以上が経過し、11月1日に緊急支援段階から復興支援段階に移行しました。インドネシア国家災害対策庁は家屋の損害補填用予算として、3兆ルピア(約290億円)を政府に申請しました。重度の損害を受けた家屋の世帯には1500万ルピア(約14万円)、中度の損害を受けた家屋の世帯には1000万ルピア(約9万5千円)、軽度の損害を受けた家屋の世帯には500万ルピア(約4万8千円)を補償する予定です。その他、インフラや公的機関の復興もあわせると復興に必要な資金は7兆ルピア(約670億円)に上ると言われています。(Kompas)
また先日お伝えしましたように、この地震により亡くなった人の数は1117人ですが、生き残った人々にも家屋の損害以外に多くの困難が待ち受けています。例えば、アガム県やパダンパリアマン県では今後雨季に入ると土砂崩れが発生する危険性があるため、1827世帯の家族が避難を余儀なくされています。また、20万人が地震で職場を失うなどして失業すると予想されています。
http://www.kompas.com/read/xml/2009/10/27/20265387/Pascagempa..1.827.Keluarga.Harus.Direlokasi.
http://www.kompas.com/read/xml/2009/10/21/10490346/Hantu.PHK.Pascagempa.Padang
被災地では鳥インフルエンザの流行発生の懸念があるほか、下痢の症状を訴える患者数が5710名を超えるなど、現地の衛生状態も悪化しています。8000人以上が避難しているアガム県やパダンパリアマン県内の11ヶ所の避難キャンプでは、水供給と衛生設備の支援が必要とされており、またパダン市では60万人の人々がNGOなどが行なう給水活動に水を依存しているそうです。(Indonesia Earthquake Situation Report No.19, OCHA)
パダン市は以下の地図(下に赤線を引いた箇所がパダン市)にあるように、今回の地震で亡くなった人の数は313人(10月14日時点、以下同じ)、重傷者数431人、軽症者数771人、損害を受けた家屋の数は37687軒であり、パダンパリアマン県に次いで被害の大きかった地域です。

(出典:Map Action)
APEXの協力先NGO、ディアン・デサ財団のスタッフ5名、ボランティア10名からなる被災者支援チームは現在、パダン市のパダン・バラット地区、パダン・ウタラ地区、ナンガロ地区、パウ地区に設置された12ヶ所の配給ポイントで浄水の供給を行なっています。

(出典:OCHAのデータを元に作成)


(左)ポータブルな浄化器と輸送用プラスチックバック、(右)河川水は、一度ユニオンタンクと呼ばれるバックに入れて懸濁物質を沈殿させてから浄化する

河川水の浄化を行なうディアン・デサ財団のスタッフ
APEXでは、ディアン・デサ財団の被災者支援活動を応援するために、募金を行なっております。いただきました募金の中から5%を管理費としてAPEXがいただき、残りの95%はディアン・デサ財団に送金して支援活動に役立ててもらいます。もしよろしければ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
スマトラ沖地震被災者支援募金のお願い
(APEX彦坂)
また先日お伝えしましたように、この地震により亡くなった人の数は1117人ですが、生き残った人々にも家屋の損害以外に多くの困難が待ち受けています。例えば、アガム県やパダンパリアマン県では今後雨季に入ると土砂崩れが発生する危険性があるため、1827世帯の家族が避難を余儀なくされています。また、20万人が地震で職場を失うなどして失業すると予想されています。
http://www.kompas.com/read/xml/2009/10/27/20265387/Pascagempa..1.827.Keluarga.Harus.Direlokasi.
http://www.kompas.com/read/xml/2009/10/21/10490346/Hantu.PHK.Pascagempa.Padang
被災地では鳥インフルエンザの流行発生の懸念があるほか、下痢の症状を訴える患者数が5710名を超えるなど、現地の衛生状態も悪化しています。8000人以上が避難しているアガム県やパダンパリアマン県内の11ヶ所の避難キャンプでは、水供給と衛生設備の支援が必要とされており、またパダン市では60万人の人々がNGOなどが行なう給水活動に水を依存しているそうです。(Indonesia Earthquake Situation Report No.19, OCHA)
パダン市は以下の地図(下に赤線を引いた箇所がパダン市)にあるように、今回の地震で亡くなった人の数は313人(10月14日時点、以下同じ)、重傷者数431人、軽症者数771人、損害を受けた家屋の数は37687軒であり、パダンパリアマン県に次いで被害の大きかった地域です。

(出典:Map Action)
APEXの協力先NGO、ディアン・デサ財団のスタッフ5名、ボランティア10名からなる被災者支援チームは現在、パダン市のパダン・バラット地区、パダン・ウタラ地区、ナンガロ地区、パウ地区に設置された12ヶ所の配給ポイントで浄水の供給を行なっています。

(出典:OCHAのデータを元に作成)


(左)ポータブルな浄化器と輸送用プラスチックバック、(右)河川水は、一度ユニオンタンクと呼ばれるバックに入れて懸濁物質を沈殿させてから浄化する

河川水の浄化を行なうディアン・デサ財団のスタッフ
APEXでは、ディアン・デサ財団の被災者支援活動を応援するために、募金を行なっております。いただきました募金の中から5%を管理費としてAPEXがいただき、残りの95%はディアン・デサ財団に送金して支援活動に役立ててもらいます。もしよろしければ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
スマトラ沖地震被災者支援募金のお願い
(APEX彦坂)