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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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7/25、26 ジョクジャカルタで排水処理研修が行われました

排水処理事業では、7月25,26日に、ジョグジャカルタでプログラム研修が行われました。

インドネシアでの排水処理技術(小規模な生活排水処理技術)というと、安価な方法として嫌気性処理技術が知られていますが、これだけでは、環境基準上も衛生上も処理が不十分です。

そこに好気性処理をプラスすることで、安価でありながら、環境規準を満たす処理ができ、生活環境改善をはかる技術になることを知っていただくことが、研修の趣旨です。

参加いただいたのは、APEXの推奨する排水処理技術の普及を重点的に行おうとしている地域(中部ジャワ、西ジャワ、ジョクジャカルタ等)の政府の方や環境改善の施策を行うファシリテーターなど、25名の方々です。

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代表の田中も複数の講義(インドネシア語)を担当

1日目は講義が中心、2日目はフィールドワークと設計演習が中心となりました。

例として、1日目のスケジュールを下記にご紹介いたします。
(下記はインドネシア語のスケジュールの翻訳ですが、意訳で恐縮です笑)

09:00-     オープニング
09:15 – 10:15  [講義1]好気性処理の組み合わせによるコミュニティ排水嫌気性処理の機能向上について
10:15 – 10:30  コーヒーブレイク
10:30 – 11:15  [講義2]処理水の性状について(品質および重要な要素について)
11:15 – 12:00  [講義3]管渠について(配管、処理槽の管理、つなぎこみ等)
12:00 – 13:00  ランチブレイク
13:00 – 13:45   [講義4]排水の前処理方法について
13:45 – 14:45   [講義5]好気性排水処理プロセスについて
14:45 – 15:00   コーヒーブレイク
15:00 – 16:00  [講義6]嫌気性排水処理プロセスについて
16:00 – 17:00   設計演習1

1つ1つの話はコンパクトではありますが、排水処理技術やインドネシアの処理の現状等を広くカバーしている内容になっています。専門性も高く、結構なハードスケジュールではないか思いますが、飛び石状にブレイクタイムも設けられているのです。
これは現地の流儀とのこと。
そろそろ疲れたな、というタイミングに一服できて楽だと思いますし、最後まで話を聞いてもらえて助かりました。
(ただ、一回休憩に入ってしまうと定刻の再開は難しい、、、という苦労はあるのですが。笑)

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質問も多く寄せられ、実際の嫌気性処理設備における問題を相談される方や導入を検討したいという声も

2日目は、既に建設・稼働しているコミュニティ排水処理設備を見学と設計演習を行いました。

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上の写真のトゥルン地区は、もともと嫌気性処理設備がありましたが、臭気が問題視されていました。
プステクリム(排水処理適正技術センター)でご相談をお受けした後、好気性処理部分が導入されましたが、費用は、住民の方々が協力して工面したとのことでした。
実際の処理設備では、処理が進むと臭いがしなくなっていくことを体感。また、参加者の方々の関心は、ランニングコストや停電の際の処置等、実際の運営上にあるようで、多くの質問が寄せられていました。

設計演習では、参加者の方が設計計算をして、仮想のコミュニティへの処理設備の設置をシミュレートしました。

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秀逸なできばえに、会場から拍手が

最後に、集合写真を撮りました。
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当プロジェクトが開始されてから初めての研修でしたが、排水処理技術とインドネシアでの現状への理解が進み、推奨する技術の導入に前向きな話も多々聞かれ、良い機会となったと思います。

今回のような機会も生かしながら、推奨技術の周知と普及が促進されるように働きかけられればと思います。

(APEX 三木)






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排水処理事業の新しいプロジェクトが始まりました

みなさまこんにちは、事務局の三木です。
2月より、コミュニティ排水処理の新しいプロジェクトが始まり、担当の一人としまして、活動をサポートしていくことになりました。
このブログで現地の様子を交えて事業の流れをお伝えできたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


はじめに、APEXの排水処理事業の流れと新規事業の位置づけについて簡単にご説明いたします。
排水処理事業は、1995年のヤシの繊維を用いた回転円板式排水処理設備の開発から始まりましたが、2001年から開始した事業にて、『排水処理適正技術センター』が創設されると、そこを拠点に、排水処理技術の開発が本格化していきました。当初は、小規模産業排水を対象に技術開発を行い、さまざまな性状の排水処理の知見を蓄積しました。2006年頃からは、コミュニティ排水処理へと対象が広がり、安価で運転も簡単な住民参加型の排水処理のモデルシステムが開発されていきます。2011年頃からは、開発したモデルの広域的な普及を目指して活動を展開しております。
事業のこれまでの流れにつきましては、ぜひ一度、排水処理事業のページをご覧いただけたらと思います。

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(ジョクジャカルタの河川の様子 護岸のための整備が進んでいるようです)

このようにして段階的な開発が行われてきた排水処理事業ですが、これまでは、設置地区の選定・設計・サポートなど、必要となる全ての活動をAPEX主導で実施してきました。このようなやり方は、これまでの開発の流れの中では有効であったのですが、普及の段階となると、時間がかかる面がネックになってきます。

そこで新規プロジェクトでは、政府機関が行う都市衛生改善事業の技術的な選択肢の1つに、APEXの技術を位置づけていくことで、途上国に適する技術の広域的な普及を目指そうとしております。
計画では、3年間で9つの都市に45基のコミュニティ排水処理設備を設置する予定です。これに加え、人材育成や情報サービス等も行いながら、技術の普及を目指します。

さて、今月の上旬、早速排水処理適正技術センター(PUSTEKLIM:プステクリム)を訪ねてきました。スタッフのみなさんは、忙しそうに出張の準備をしているところでしたが、その目的は、排水処理設備を導入する候補地の確保のため、対象となる州の関係者に当方のシステムを紹介することにあります。

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(通勤途中の車窓から。車やバイクの急増で、外は排ガスとチリがひどいです)

はじめに全体ミーティングを行い、当面の仕事の流れを共有すると、それぞれの方が役割に応じて動き始めるのですが、さすがに慣れたものだなあと感心させられました。

スタッフのみなさんは、長年にわたり排水処理事業に関わっている方ばかりです。中には、創始期から関わっている方もおり、わたし自身、APEX入職直後の初赴任の際にお世話になった方もいらっしゃいます。当時既に、ここは本当にインドネシアなのだろうか?と思うほど仕事しやすい環境があり、驚いたものでした。

プステクリムもまだ建てられたばかりの頃で、オフィスは広く涼しく快適だったのですが、今はさすがにくたびれてきたように見えます(笑)。
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(建設当時、2002年頃のオフィス階のようす)
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(2017年3月)

少なからぬ時間が経過したことを肌で感じますが、経験を積んだスタッフ達と何ができるのかを思うと楽しみです。
こちらも有益なサポートができるよう、気を引き締めて取り組みたいと思います(でないと年寄り扱いされそうです 笑)。

これまでインドネシアで行われてきた嫌気性の排水処理だけでは、水質は不十分なままであり、法律の規制も厳しくなっていることから、安価で水質のよい処理の仕方が求められている状況になっています。今回の事業により、人々の生活向上や河川の水質汚濁の緩和に貢献できるよう、一層の努力をしていきたいと思います。

ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
(なお、本プロジェクトへのご支援は、こちらのページでご案内しております。ご参考になさってください)

(APEX三木)

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(プステクリムのオフィス階にて 左より バイオマスエネルギー事業担当須藤、著者、インターン大野、代表田中)

トゥルン地区での竣工式とJICAの視察

本日(1月18日)の午前中、スレマン県カラサン群タマンマルタニ村トゥルン地区の排水処理設備の竣工式が行われました。先日、このブログの記事にした10基目の生活排水処理プラントです。

今回の竣工式には、日本から事業終了時の最終視察にいらっしゃったJICA東京事務所の佐々木所長と本事業の担当者である高橋氏も出席されました。

排水処理設備と竣工式会場竣工式会場
(左:排水処理設備と竣工式会場、右:竣工式の様子)

その他、スレマン県の環境局の衛生担当部長やトゥルン地区のあるタマンマルタニ村の村長代理の方をはじめ、周辺住民の方など、合計で約30名前後の参加がありました。皆さん、日差しのあたる前列を避けて、座っていらっしゃいます。

竣工式の会場の様子

地区の住民グループ代表や招待客の挨拶が終わり、JICAの佐々木所長に竣工のドラを鳴らしてもらいました。

竣工のドラを鳴らすJICA東京国際センターの佐々木所長

本事業で建設された排水処理設備はすべて、現地の住民に譲渡されますが、その際にはMOU(覚書)を取り交わします。下の写真は、そのMOUを手渡しているところです。

設備の譲渡

最終視察に訪れたJICAの高橋氏にとってはちょうど良い機会なので、スレマン県環境局の衛生担当部長の方に同県の衛生設備の普及状況や今後の予定などをヒアリングされていました。

スレマン県環境局へのヒアリング調査
(左から、スレマン県環境局衛生担当部長のインドラ氏、JICAの高橋氏、APEXの田中)

元々それほど手間はかからないのですが、住民が排水処理設備のメンテナンスを怠っていたために閉塞などのトラブルが起きた経験から、排水処理設備の回転円板装置の上に、メンテナンス方法を示した横断幕も備えました。

メンテナンス方法を示した横断幕

この地区の排水処理設備設置は、住民側からPUSTEKLIMに働きかけて実現した珍しいケースでした。資金配分など複雑なこともありましたが、運転管理が容易で排水の水質も良い処理設備を得ることが出来て、住民の方は喜んでいました。今後もしっかり住民グループで管理して、長く使っていってもらいたいものです。

最後はお約束の記念写真を。
記念写真

(APEX彦坂)

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