【報告】第6回適正技術フォーラム「開発途上国の廃棄物処理における適正技術」
2019年6月2日(日)に第6回適正技術フォーラム「開発途上国の廃棄物処理における適正技術」が、JICA東京で開催されました。今回は、適正技術フォーラムならびに東洋大学国際共生社会研究センターと共催で開催し、当フォーラム過去最大の60名(講師・スタッフ除く)にご参加いただきました。

学生の方や女性の方にもたくさんご参加いただき、グループディスカッションではかつてないほど多様な意見が飛び交いました。ご参加いただいた方々、誠にありがとうございました。

まず、沖縄大学名誉教授桜井国俊氏より、「島嶼諸国の廃棄物処理と適正技術」というタイトルでお話をいただきました。島嶼諸国において、適正である廃棄物処理がどうなされるべきかを、地域戦略などもご紹介いただきながらわかりやすくお話いただきました。先進国からの押し付けでなく、島同士の学び合いという住民参加型のアプローチを徹底されているところも適正技術の概念に沿っていると感じました。

次に、福岡大学名誉教授 松藤康司氏より、「福岡方式の開発と適正技術」という講演がありました。実際に松藤先生が行われている福岡方式の技術移転について詳しくお話をいただきました。エネルギーの供給を必要としない、シンプルな設備で、好気性の処理を進める発想と、それをもとに長年積み重ねられた実践に感銘を受けました。

最後に、東洋大学副学長・国際学部教授 北脇秀敏氏から、「廃棄物分野における開発途上国の制約要因と適正技術」のテーマでご講演がありました。制約要因から適正技術を考えるというアプローチでわかりやすく廃棄物処理における適正技術をお話いただき、特に「インセンティブがなければ行動は変わらない」というお話が印象的でした。

続くグループディスカッションでは、それぞれの講演に沿ったテーマで、講師の方々にもテーブルをまわっていただきながら議論を行いました。席を立って議論に熱中する方がいらっしゃるほど熱い議論となり、続く発表でもどのグループも素晴らしいアウトプットをいていただきました。

終了後の懇親会は、いつもの通りとても盛り上がり、となりの人の声が聞こえないほどでした。次回は9月7日(土)に国際会議のプレイベントを行う予定です。ぜひご参加くださいませ。

学生の方や女性の方にもたくさんご参加いただき、グループディスカッションではかつてないほど多様な意見が飛び交いました。ご参加いただいた方々、誠にありがとうございました。

まず、沖縄大学名誉教授桜井国俊氏より、「島嶼諸国の廃棄物処理と適正技術」というタイトルでお話をいただきました。島嶼諸国において、適正である廃棄物処理がどうなされるべきかを、地域戦略などもご紹介いただきながらわかりやすくお話いただきました。先進国からの押し付けでなく、島同士の学び合いという住民参加型のアプローチを徹底されているところも適正技術の概念に沿っていると感じました。

次に、福岡大学名誉教授 松藤康司氏より、「福岡方式の開発と適正技術」という講演がありました。実際に松藤先生が行われている福岡方式の技術移転について詳しくお話をいただきました。エネルギーの供給を必要としない、シンプルな設備で、好気性の処理を進める発想と、それをもとに長年積み重ねられた実践に感銘を受けました。

最後に、東洋大学副学長・国際学部教授 北脇秀敏氏から、「廃棄物分野における開発途上国の制約要因と適正技術」のテーマでご講演がありました。制約要因から適正技術を考えるというアプローチでわかりやすく廃棄物処理における適正技術をお話いただき、特に「インセンティブがなければ行動は変わらない」というお話が印象的でした。

続くグループディスカッションでは、それぞれの講演に沿ったテーマで、講師の方々にもテーブルをまわっていただきながら議論を行いました。席を立って議論に熱中する方がいらっしゃるほど熱い議論となり、続く発表でもどのグループも素晴らしいアウトプットをいていただきました。

終了後の懇親会は、いつもの通りとても盛り上がり、となりの人の声が聞こえないほどでした。次回は9月7日(土)に国際会議のプレイベントを行う予定です。ぜひご参加くださいませ。
【報告】第1回適正技術フォーラム「分散型エネルギー供給と適正技術」

2017年11月5日に、適正技術の開発と普及を促すセクター横断的なプラットフォーム適正技術フォーラムが設立されましたが、その初めての定例会に当たる「第1回適正技術フォーラム」が、2月24日に開催されました。
フォーラムは「分散型エネルギー供給と適正技術」と題して、第1部では適正技術分野で活躍する異なるセクターの方がたから、現地での実践に基づいた講演、第2部では参加者によるグループディスカッションを実施しました。
講演に先駆けて、特定非営利活動法人APEX/適正技術フォーラム代表理事の田中直が、「適正技術フォーラムのめざすもの」として、適正技術がこれからの世界に必要な技術体系であることが述べられました。

まず1つ目の講演では、株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ代表取締役の松尾直樹氏より、現在開発中のSHS(ソーラーホームシステム)の、途上国へビジネス展開についてお話がありました。現地のニーズを踏まえ、料金支払のシステムやクラウドファンディングの活用などを含めたビジネスモデルの構築に関して、示唆に富んだご講演となりました。

次に、静岡大学准教授の藤本穣彦氏より、「地域に適した住民参加型小規模水力発電システムの開発と普及―インドネシアの事例から―」というテーマで発表がありました。藤本氏は、一昨年のAPEXセミナーでもご登壇をいただきましたが、今回は、まず日本国内に視点を置き、九州での水力発電の導入事例における問題や条件から、インドネシアとの技術的交流や、住民の方の生活に適応した技術の選択と設計についてお話がされました。

休憩をはさみ、最後の講演として、特定非営利活動法人再生可能エネルギー推進協会代表理事の尾園次郎氏より、「再生可能エネルギー利用による村民のいきがい創出─インドネシアにおける海藻加工、コーヒー農園の事例から―」というテーマでご講演いただきました。小規模産業で成り立つインドネシアの地域において、再生可能エネルギーを活用や衛生などに関する住民の意識向上などを通して生活の向上を図る同会の活動内容について紹介がありました。

全講演終了後は、参加者に座席を移動してもらい、6つのテーブルに分かれてのグループディスカッションを行いました。まず共通の問いとして、途上国現地に適合的な再生可能エネルギー技術の条件について話し合ってもらったあと、各テーブルごとに、①再生可能エネルギー普及のためのシステム設計と構築(特に資金調達・製造・流通・販売面から)、②地域主体の再生エネルギー技術開発をいかに進めるか、③再生可能エネルギーにもとづく地域おこしをいかに進めるかというテーマで、議論を深めていただきました。


ディスカッションは、いわゆる「KJ法」に近いやり方で進行し、それぞれのテーブルに成果を発表していただくというかたちを取りました。今回のフォーラム運営を務めるAPEXとしても、グループディスカッションは初めての試みでしたが、それぞれのテーブルで議論もたいへん盛り上がり、参加者からは「楽しかった」という声が多く聞かれました。
イベント終了後は、会場内の食堂の一室で、簡単な立食形式の懇親会を行いました。ここでも活発な意見交換がされ、参加者、関係者、スタッフともに楽しい時間を過ごすことができました。
初回ということで手探りのこともあり、運営面では至らない点も多々あったかと思いますが、まずは、適正技術についてそれぞれで考えていただく機会として、また適正技術に関心を持つ方がたのネットワークづくりの場として、ひとまずはフォーラムが一定の役割を果たせたのではないかと思います。
次回の適正技術フォーラムは、サニテーションをテーマに、6月3日(日)に開催の予定です。詳細が決定しましたら、改めてご案内いたしますので、みなさまのご参加をこころよりお待ちしております。(塩原)