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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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バントゥル県訪問レポート(2007/9/8)

9月8日(土)、被災地(バントゥル県)を視察してきました。被災地では、損壊の程度が激しかった家に対する政府の住宅復興支援金が下りたことなどにより、住宅復興に関しては、全体の8〜9割まで進んでいるそうです。実際に、被災地では建築中の家が何軒もありました。しかし、まだ竹を編んだ壁を利用した仮設的な住居に住んでいる方々も多くいます。そのような方は、資金不足等で建設が遅れている人、トラウマのある人のほか、以前複数家族が同じ家に住んでいたが、一家族分しか住宅復興支援金が下りず、新築の家に入れない家族がいるケースなどだそうです。
建築中の家 竹を編んだ壁を利用した仮設的な住居

ディアン・デサ財団の活動現場として、まずはMCKと修復された井戸を見に行きました。2006年6月に建設された仮設MCKの地上部分を後から半恒久化したMCKで、その各扉は絵で飾られていました。
仮設MCKを半恒久化したもの 井戸(9月8日)

次に訪問した家庭は、地震で左足を負傷(骨折)した方の家です。手すりの設置されたトイレがディアン・デサ財団の支援で建てられました。
地震で足を負傷した方と住居 手すりの設置された障害者用トイレ内部 トイレの扉のレール

(左:写真の家はUNハビタットの支援によって建てられたものだそうです。中央:手すりの設置された障害者用トイレ内部。右:トイレの扉は片手でも開けられるようにレールが取り付けられています。)

最後に訪れたのは今年1月にもAPEX代表の田中が訪れたスリハルドノ村のワギョさんの家です。
1月訪問時のワギョさん ワギョさんのために建てられた住居とトイレ 政府の支援によって新しく建てられた家

(左;1月訪問時のワギョさん、中央;ディアン・デサ財団の支援で建てられた住宅とトイレ、右;隣に立てられた政府からの支援による新しい家)

トイレは完成したものの、資金不足でまだ水を引いておらず、当面のところ水浴びは上の新しく建てられた家の中で行い、トイレは家から少し離れた所にあるものを使用しているそうです。

現在では農民や肉体労働者、公務員等は元の仕事に戻れているが、小産業で生産設備が被害を受けた場合、地震により製品のバイヤーが他所から買い付けるようになった場合など、元の仕事に復帰できていない人もいるとのことです。

また、「アチェの場合は住民に個人主義的傾向が強いが、ジャワではゴトン・ロヨンの伝統があり、住民が互いに助け合いながら復興を進めている。全般的に、ジョクジャカルタの場合は、地震の被害からの復興は比較的早く進んでいる。」と、ディアン・デサ財団代表のアントンさんはおっしゃっていました。

(APEX彦坂)

ジャワ島中部地震チャリティー公演

6月17日(日)、東京外国語大学インドネシア舞踊サークルによるチャリティ公演が開催されます。

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東京外国語大学インドネシア語学科学生有志による中部ジャワ地震募金

日時: 6月17日 日曜日  午前 9:50開場 10:00開演 〜11:00

プログラム:<舞踊>ペンデット、ヤポン、レノ、ランパックアユ、パンジスミラン
      <その他>中部ジャワ写真スライドショー、トークショー、雑貨販売

場所: 東京都三鷹市芸術文化センター・星のホール
    住所:〒181-0012 東京都三鷹市上連雀6-12-14
     電話:0422-47-5122 http://mitaka.jpn.org/geibun/

入場料:一口 ¥1,000より 

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約5700人の犠牲者を出したジャワ島中部地震から1年。いまだにテントや仮設シェルターで生活する被災者はいるものの、住宅復興も進み、人々は以前の生活を取り戻しつつあります。しかし、地震で障害者となってしまった方々にとっては、以前と全く同じ生活を取り戻すことは難しいのです。

被災地のジョクジャカルタ特別州、中部ジャワ州の保健当局者によると、地震によるけがで障害を負った被災者は両州で約1100人に上るそうです。脊椎(せきつい)損傷によるマヒが半数以上とみられています。突然の揺れにあわてて家から逃げ出そうとして、崩れた壁が背中を直撃したケースが多いようです。

<関連記事>
asahi.com:ジャワ島中部地震から1年 住宅再建8割、心は癒えず - 国際
ジャワ島中部地震:発生1年 「歩ける体に戻れない」 取り残される障害者−アジア:MSN毎日インタラクティブ
ジャワ中部地震:今なお重い障害、リハビリもできず−今日の話題:MSN毎日インタラクティブ


APEXの協力先NGOであるディアン・デサ財団も、地震で障害者となった方に対する住宅復興や障害者用トイレ設置の支援を現地で続けていますが、前述のチャリティー公演の売り上げは、障害者の方々を地元のボランティアが訪問する際の交通費、手土産(書籍、衣類等)代などに活用されます。ディアン・デサ財団の支援の様子はこちらをご参照ください。

インドネシア舞踊を堪能して、被災者の支援を手伝ってみませんか?皆様のご協力をお待ちしております。

ジャワ島中部地震、障害者支援の現場を訪ねて

 2006年5月のジャワ島中部地震の際には、5700名以上の死者とともにおびただしい負傷者が発生しました。その中には障害の残る方も多く、地震により障害者となった方は、病院等に登録されているだけで約2,400人程度(ジョクジャカルタ特別州及び中部ジャワ州クラテン県、ディアン・デサ財団調べ)といわれています。ディアン・デサ財団は、それらの方々の困難を少しでも和らげるため、2006年10月より、障害者向けの住宅供給(衛生設備を含む)の活動を始めています。募金受付終了後も2006年10月末から11月頭にかけて、JVC経由で追加のご寄付540万円余りを頂きましたが、このご寄付は障害者向け住宅供給活動などに使われています。これまでの支出済み金額は18軒分のトイレ、壁、床部分の建設費として、約7000万ルピア(約93万円)です。その活動の現場を訪ねました(2007年1月13日)。

 バントゥル県セウォン郡ティンブルハルジョ村のトモジョドキラさんは、庭でベンチに腰掛けて、鍋を焚き火であたためていました。もう60歳くらいの女性ですが、地震の際右足の骨を折り、さらに股関節を脱臼したそうです。手術をして以前よりよくなっていますが、足が不自由です。7人の子供がおり、娘さんの一人と一緒に暮らしていますが、娘さんは離婚しており、洗濯を請け負うなどして、細々と生計を立てている状態。トモジョドキラさんのご主人はもう高齢で働いていないとのことです。ディアン・デサ財団の援助で、手すりのついたトイレと、軽量鉄材でできた住宅が建っていました。トイレは使いやすく、軽量鉄材の家は地震が来ても壊れないので安心して住めるといっていました。

ティンブルハルジョ村のトモジョドキラさん(中央)と娘さんトモジョドキラさん用のトイレトイレの内部。手すりがついている
(左の写真)ティンブルハルジョ村のトモジョドキラさん(中央)と娘さん。
(中央の写真)トモジョドキラさん用のトイレ。
(右の写真)トイレの内部。手すりがついている。

軽量の鉄材で建てた住宅(テントの後方)住宅の内部
(左の写真)軽量の鉄材で建てた住宅(テントの後方)、(右の写真)住宅の内部

 バントゥル県プンドン郡スリハルドノ村のパイマールさん(男性、35歳前後)は、地震前は自動車販売会社の社員だったのですが、地震で奥さんと3人の子供を亡くし、自らも脊椎の損傷で下半身不随となる重症を負いました。今はお母さんと二人で暮らしていますが、老齢のお母さんも足を骨折し、歩くのが不自由です。ディアン・デサ財団の援助で、手すりつきのトイレと家の前にスロープのついた住宅が建っていました。近所の人たちが交代で食事の世話などをしているそうですが、きわめて厳しい状況であると感じました。

スリハルドノ村のパイマールさんのお母さんパイマール家用住宅。スロープがついている。屋根も軽量につくってある。
(左の写真)スリハルドノ村のパイマールさんのお母さん
(中央の写真)パイマール家用住宅。スロープがついている。
(右の写真)屋根も軽量につくってある。

 同じくスリハルドノ村に住む青年ワギヨさんは、まだ未婚の青年で、建築労働者として働いていましたが、地震により脊椎を損傷し、下半身不随となり、車イスで生活しています。地震に対するトラウマがあり、いまだにテントで暮らしていますが、ディアン・デサ財団の援助で壊れる心配のない家が建ったところで、近々そちらへ移るそうです。

スリハルドノ村のワギョさんワギョさんのための住宅とトイレ
(左の写真)スリハルドノ村のワギョさん 、(右の写真)ワギョさんのための住宅とトイレ

 地震によって突然障害者となった方々の喪失感、その置かれている状況の厳しさには言葉を失うものがありますが、インドネシアにはまだ地域の人々がお互いに助け合う伝統が生きていることで少し救いも感じました。今後、JVC経由で頂いたご寄付の残りは、同じく障害を受けた方々の住居/トイレ15軒余りの建設とともに(今後は、建設資金の全部がまかなわれますので一軒当たり1600万ルピア(約21万円)程度かかります)、5000ドル(総額)を限度に、それらの方々の精神的苦痛を和らげるべく、主婦などがそれらの障害者をボランティア訪問する際の交通費ならびに手みやげ代としても活用されることになっています。

(APEX 田中直)


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