ジャワ島中部地震救援活動(6/17)
(6月17日)
前回の報告で、6月6日までで緊急支援物資の配布はひととおり終え、6月7日から復興対策中心の活動に切り替わっていると書きましたが、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)120ユニットの建設は、今日(6/17)中か、遅くとも明日の朝には設置が終わります。住民から要望を集めたところ、さらに42件のMCK設置希望があり、追加で設置していく計画です。MCKには腐敗槽などの地下部分と、柱、壁、屋根などの地上部分がありますが、これまでにつくったものは、地下部分は長期の使用に耐えるものの、地上部分は仮設的なものでした。今後は、どうせつくるのであれば長く使えたほうがいいと、地上部分も半恒久的な設備とするように方針転換していくそうです。コスト的にも、仮設MCKも半恒久的なMCKも共に、一部屋あたり200万ルピア程度(約3万円)と、あまり変わりません。(仮設MCKは10部屋あるので、約30万円。半恒久的なMCKは2部屋なので、約6万円)
ディアン・デサ財団では、これまでバントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡でMCKを設置してきましたが、今後も対象地域は同じとのことです。但し、あまり行政区画にこだわらず、それぞれの地域を地理的ゾーンとしてフレキシブルにとらえています。水の浄化装置を用いた一日20~25トンの安全な水の供給も、この6つの地域で続いています。
一方、今回の地震により、井戸も大きな被害を受けています。瓦礫が入ってしまったり、泥が湧き出したり、枯れてしまったりと被害の様相も程度もさまざまです。当面、上の6つの地域の1000本の井戸を修復する作業にとりかかります。事前調査の結果、被害の程度で分類すると、軽微なもの40%、中間的なもの30%、深刻なもの30%といった割合で、それぞれ4600円、1万円、2万5千円ほどの修復費がかかるそうです。
さらに、現在テント暮らしをしている被災者が多いですが、あと3,4ケ月で雨季が始まることもあり、住居の復興が重要な課題となっています。まだ構想段階ではありますが、耐震性、耐久性のある素材で家の骨組みだけをつくり、それを住民に引き渡すことで住宅再建を支援することが検討されています。住民が、その骨組みをもとに間仕切りや増設をしていけば、安心して住める家が早期に建設できることになります。
地震の被災者の支援でおおわらわなのに、今度はムラピ山の活動が再び活発化し、火山灰や溶岩の流出によって、山麓の村に被害が出始めています。6月14日の流出で、スレマン県の4つの村(クプハルジョ、ウンブルハルジョ、グラガハルジョ、ウキルハルジョ)とクラテン県の3つの村(バレランテ、パンガン、シドレジョ)の水のパイプラインが壊れ、水供給が断たれてしまいました。これらの村は、クプハルジョ村に近いベベングの泉を水源としており、ディアン・デサ財団がまだ創立間もない頃に、その泉から水供給のパイプラインを設置したものです。施設が老朽化してきたため、つい最近更新したばかりでした。ディアン・デサ財団では、これらの村にも応急的な浄水の供給を始めています。今後設備の被害状況を調査した上で、パイプラインの修復活動も始まるものと思われます。ジョクジャカルタとその周辺は受難の日々です。
(田中直)
(7月25日追記、MCKの値段が間違っていたので、訂正しました。)
前回の報告で、6月6日までで緊急支援物資の配布はひととおり終え、6月7日から復興対策中心の活動に切り替わっていると書きましたが、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)120ユニットの建設は、今日(6/17)中か、遅くとも明日の朝には設置が終わります。住民から要望を集めたところ、さらに42件のMCK設置希望があり、追加で設置していく計画です。MCKには腐敗槽などの地下部分と、柱、壁、屋根などの地上部分がありますが、これまでにつくったものは、地下部分は長期の使用に耐えるものの、地上部分は仮設的なものでした。今後は、どうせつくるのであれば長く使えたほうがいいと、地上部分も半恒久的な設備とするように方針転換していくそうです。コスト的にも、仮設MCKも半恒久的なMCKも共に、一部屋あたり200万ルピア程度(約3万円)と、あまり変わりません。(仮設MCKは10部屋あるので、約30万円。半恒久的なMCKは2部屋なので、約6万円)
ディアン・デサ財団では、これまでバントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡でMCKを設置してきましたが、今後も対象地域は同じとのことです。但し、あまり行政区画にこだわらず、それぞれの地域を地理的ゾーンとしてフレキシブルにとらえています。水の浄化装置を用いた一日20~25トンの安全な水の供給も、この6つの地域で続いています。
一方、今回の地震により、井戸も大きな被害を受けています。瓦礫が入ってしまったり、泥が湧き出したり、枯れてしまったりと被害の様相も程度もさまざまです。当面、上の6つの地域の1000本の井戸を修復する作業にとりかかります。事前調査の結果、被害の程度で分類すると、軽微なもの40%、中間的なもの30%、深刻なもの30%といった割合で、それぞれ4600円、1万円、2万5千円ほどの修復費がかかるそうです。
さらに、現在テント暮らしをしている被災者が多いですが、あと3,4ケ月で雨季が始まることもあり、住居の復興が重要な課題となっています。まだ構想段階ではありますが、耐震性、耐久性のある素材で家の骨組みだけをつくり、それを住民に引き渡すことで住宅再建を支援することが検討されています。住民が、その骨組みをもとに間仕切りや増設をしていけば、安心して住める家が早期に建設できることになります。
地震の被災者の支援でおおわらわなのに、今度はムラピ山の活動が再び活発化し、火山灰や溶岩の流出によって、山麓の村に被害が出始めています。6月14日の流出で、スレマン県の4つの村(クプハルジョ、ウンブルハルジョ、グラガハルジョ、ウキルハルジョ)とクラテン県の3つの村(バレランテ、パンガン、シドレジョ)の水のパイプラインが壊れ、水供給が断たれてしまいました。これらの村は、クプハルジョ村に近いベベングの泉を水源としており、ディアン・デサ財団がまだ創立間もない頃に、その泉から水供給のパイプラインを設置したものです。施設が老朽化してきたため、つい最近更新したばかりでした。ディアン・デサ財団では、これらの村にも応急的な浄水の供給を始めています。今後設備の被害状況を調査した上で、パイプラインの修復活動も始まるものと思われます。ジョクジャカルタとその周辺は受難の日々です。
(田中直)
(7月25日追記、MCKの値段が間違っていたので、訂正しました。)
第151回セミナー「NGO活動と互助互恵」
APEXの彦坂です。次回のセミナーの詳細が決まりました。講師は「開発とNGO」研究会でもテキストとして使用する「豊かさの条件」の著者、暉峻淑子さんです。セミナーに参加する前に、研究会にも参加して他の人の意見を聞いてみませんか?
<以下、セミナー案内文>
第151回 APEXセミナー 2006年7月15日(土)
----------------------------------------------------------
「NGO活動と互助互恵 -真に豊かな社会を築くために-」
講師:暉峻淑子氏 (埼玉大学名誉教授)
----------------------------------------------------------
経済のグローバリゼーションが進むにつれて、南北の間だけでなく、それぞれの国の中でも、貧困層と富裕層への二極分解が進行しています。世界人口の下から20%と上から20%の所得格差は、1960年には1対30でしたが、2000年には1対78にまで拡大しました。また、現在一日1ドル以下で暮らす絶対的貧困者は15億人に達するといわれています。人々はきびしい競争にさらされ、就業は不安定で、生活の保障も失われています。このような現代の社会は豊かな社会といえるのでしょうか?
「豊かさとは何か」に続く著書「豊かさの条件」の中で、自らのNGO活動の経験をふまえて、真に豊かな社会を実現するためには国境を越えた助け合い(互助)の関係性を築くことが重要であると提唱する暉峻淑子さんを講師としてお招きし、国際協力活動における互助互恵の関係性の意義や重要性についてお話いただきます。
【日 時】 2006年7月15日(土)
午後2時30分-午後4時30分 (午後2時15分受付開始)
【会 場】 JICA地球ひろば セミナールーム303号室(3階)
〒150-0012 東京都渋谷区広尾4-2-24
TEL: 03-3400-7717 FAX: 03-3400-7394
http://www.jica.go.jp/branch/hiro/jimusho/index.html
【参加費】 一般 800円 APEX会員 300円 (定員50名)
お申し込み、詳細はこちら
<以下、セミナー案内文>
第151回 APEXセミナー 2006年7月15日(土)
----------------------------------------------------------
「NGO活動と互助互恵 -真に豊かな社会を築くために-」
講師:暉峻淑子氏 (埼玉大学名誉教授)
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経済のグローバリゼーションが進むにつれて、南北の間だけでなく、それぞれの国の中でも、貧困層と富裕層への二極分解が進行しています。世界人口の下から20%と上から20%の所得格差は、1960年には1対30でしたが、2000年には1対78にまで拡大しました。また、現在一日1ドル以下で暮らす絶対的貧困者は15億人に達するといわれています。人々はきびしい競争にさらされ、就業は不安定で、生活の保障も失われています。このような現代の社会は豊かな社会といえるのでしょうか?
「豊かさとは何か」に続く著書「豊かさの条件」の中で、自らのNGO活動の経験をふまえて、真に豊かな社会を実現するためには国境を越えた助け合い(互助)の関係性を築くことが重要であると提唱する暉峻淑子さんを講師としてお招きし、国際協力活動における互助互恵の関係性の意義や重要性についてお話いただきます。
【日 時】 2006年7月15日(土)
午後2時30分-午後4時30分 (午後2時15分受付開始)
【会 場】 JICA地球ひろば セミナールーム303号室(3階)
〒150-0012 東京都渋谷区広尾4-2-24
TEL: 03-3400-7717 FAX: 03-3400-7394
http://www.jica.go.jp/branch/hiro/jimusho/index.html
【参加費】 一般 800円 APEX会員 300円 (定員50名)
お申し込み、詳細はこちら
第8回「開発とNGO」研究会
貧困、環境問題など、現代社会はさまざまな困難に直面し、また冷戦終結以前とは異なる新しい形の紛争も多々生じています。そのような問題が世界のどのような構造にもとづいて生じているかを考えることは、NGOとしての活動を考えていく基礎にもなるはずです。
この研究会は、現代の世界や、そこにおける問題の構造をするどく洞察し、また代替案を提起しているようなテキストを一緒に読んでいくことを通じて、NGOとして活動していく際の基盤となるような世界観を形成していこうとするものです。
次回の開発とNGO研究会は、6月29日(木)午後6時半からAPEX事務所で行います。テキストは暉峻淑子(てるおかいつこ)著「豊かさの条件」(岩波新書、2003年)です。
世界でも1,2を争うほどの経済力をもった日本は果たして本当に豊かな国といえるのかを問い直し、著者のユーゴスラビア難民支援のNGO活動での経験を踏まえて、豊かに生きるためにはどうすればよいかを提案する、とてもよい本です。
どなたでも自由に無料で参加できるので、みなさま是非ご参加ください。事前に申し込みなどは必要ありませんが、電話やメールなどでご連絡いただければ幸いです。
また、APEXの開催する次回の公開セミナーでは暉峻淑子先生による講演会を予定しております。会場や内容などは未定ですが、日程は7月15日の予定です。こちらのセミナーもよろしくお願いします。
(APEX彦坂)
この研究会は、現代の世界や、そこにおける問題の構造をするどく洞察し、また代替案を提起しているようなテキストを一緒に読んでいくことを通じて、NGOとして活動していく際の基盤となるような世界観を形成していこうとするものです。
次回の開発とNGO研究会は、6月29日(木)午後6時半からAPEX事務所で行います。テキストは暉峻淑子(てるおかいつこ)著「豊かさの条件」(岩波新書、2003年)です。
世界でも1,2を争うほどの経済力をもった日本は果たして本当に豊かな国といえるのかを問い直し、著者のユーゴスラビア難民支援のNGO活動での経験を踏まえて、豊かに生きるためにはどうすればよいかを提案する、とてもよい本です。
どなたでも自由に無料で参加できるので、みなさま是非ご参加ください。事前に申し込みなどは必要ありませんが、電話やメールなどでご連絡いただければ幸いです。
また、APEXの開催する次回の公開セミナーでは暉峻淑子先生による講演会を予定しております。会場や内容などは未定ですが、日程は7月15日の予定です。こちらのセミナーもよろしくお願いします。
(APEX彦坂)
ジャワ島地震救援活動(6/9)
(6月9日)
6月8日(木)に日本を発ち、6月9日(金)の夕方に再びジョクジャカルタに入りました。
PUSTEKLIM(排水処理適正技術センター)の事務所へ入ると、事務所がケア・インターナショナルの人たちでいっぱいでした。水の浄化剤の供給活動などをされているそうで、ちょうど事務所が空いているのでお貸しすることにしました。
ジョクジャカルタへ移動する前に、ジャカルタから、今回の募金の第2回分の送金として3,086,975円を送金しました。今回の送金の大部分は、JVC(日本国際ボランティアセンター)が募金されたものです。第一回分の78万円と合わせると約387万円、ルピアにして約3億ルピアとなります。ちょうど、ディアン・デサ財団がこれまでの緊急支援物資の調達に費やしたのが3億ルピア程度だそうですので、そのすべてをまかなった勘定になります。食糧換算では90,000食程度です。

バントゥル県プレレット郡プレレット村にて。
6月10日(土)に、早速バントゥル県の被災地でのディアン・デサ財団の救援活動に同行しました。ディアン・デサでは、食糧やテントなどの緊急支援物資の配布は6月6日までで終え、6月7日からは復興対策中心の救援に切り替えています。緊急支援物資については、国際援助団体やインドネシア政府の援助がある程度進んできたという判断だそうです。ただ安全な水の供給は続けていて、この日同行したのは、被害がもっとも大きかった地域のひとつであるバントゥル県プレレット郡の村に貯水用のプラスチックバッグを設置する作業でした。
カナダの援助団体から浄水装置(前回メンブレンフィルター方式と書きましたが、詳しくは、マイクロフィルターと活性炭処理と紫外線滅菌を組み合わせたもの)の支給を受け、それを用いて今週初めから一日20~25トン程度の水を浄化して配給する活動を始めています。浄化した水は5トン単位で大きなプラスチックバッグに入れて運び、受け入れ先の村に同じく5トンのプラスチックバッグを設置して、二日毎に補充するという要領だそうです。10~20リットルのポリ容器に入れて配給する場合もあります。

(左図)貯水用プラスチックバッグと給水配管の設置作業
(右図)設置されたプラスチックバッグとディアン・デサのスタッフ
訪ねた村では、モスクが食糧などの支援物資の集配所になっていましたが、そのモスクの軒先にバッグを広げ、その脇に6つの取り出し口のついた給水配管を設置。そしてバッグをトラックで運んできた浄水で満たすという作業で、約1時間半で終わりました。すべて重力で済み、電気がいらないシステムです。早速村の子ども達が集まってきて水を飲んでいました。

子ども達が、設置されたバッグの水を早速飲んでいた
ディアン・デサでは、今週から復興支援としてMCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)を設置する活動にも取り組んでいて、バントゥル県やプランバナン(スレマン県)で計120ユニットを設置中です。ひとつのユニットは、トイレ5室、水浴び場4室、洗濯場1室からなっており、50-70家族程度の集落に1ユニット設置することで進めているそうです。工事中のMCKも見せてもらいました。

MCK(トイレ+水浴び場+洗濯場)の建設工事。バントゥル県セウォン郡の村にて。
今後の活動としては、地震で建物の破片が入ったり、水が濁ったりしている井戸の修復や、住宅復興支援などを検討中とのことでした。
(田中直)
6月8日(木)に日本を発ち、6月9日(金)の夕方に再びジョクジャカルタに入りました。
PUSTEKLIM(排水処理適正技術センター)の事務所へ入ると、事務所がケア・インターナショナルの人たちでいっぱいでした。水の浄化剤の供給活動などをされているそうで、ちょうど事務所が空いているのでお貸しすることにしました。
ジョクジャカルタへ移動する前に、ジャカルタから、今回の募金の第2回分の送金として3,086,975円を送金しました。今回の送金の大部分は、JVC(日本国際ボランティアセンター)が募金されたものです。第一回分の78万円と合わせると約387万円、ルピアにして約3億ルピアとなります。ちょうど、ディアン・デサ財団がこれまでの緊急支援物資の調達に費やしたのが3億ルピア程度だそうですので、そのすべてをまかなった勘定になります。食糧換算では90,000食程度です。

バントゥル県プレレット郡プレレット村にて。
6月10日(土)に、早速バントゥル県の被災地でのディアン・デサ財団の救援活動に同行しました。ディアン・デサでは、食糧やテントなどの緊急支援物資の配布は6月6日までで終え、6月7日からは復興対策中心の救援に切り替えています。緊急支援物資については、国際援助団体やインドネシア政府の援助がある程度進んできたという判断だそうです。ただ安全な水の供給は続けていて、この日同行したのは、被害がもっとも大きかった地域のひとつであるバントゥル県プレレット郡の村に貯水用のプラスチックバッグを設置する作業でした。
カナダの援助団体から浄水装置(前回メンブレンフィルター方式と書きましたが、詳しくは、マイクロフィルターと活性炭処理と紫外線滅菌を組み合わせたもの)の支給を受け、それを用いて今週初めから一日20~25トン程度の水を浄化して配給する活動を始めています。浄化した水は5トン単位で大きなプラスチックバッグに入れて運び、受け入れ先の村に同じく5トンのプラスチックバッグを設置して、二日毎に補充するという要領だそうです。10~20リットルのポリ容器に入れて配給する場合もあります。


(右図)設置されたプラスチックバッグとディアン・デサのスタッフ
訪ねた村では、モスクが食糧などの支援物資の集配所になっていましたが、そのモスクの軒先にバッグを広げ、その脇に6つの取り出し口のついた給水配管を設置。そしてバッグをトラックで運んできた浄水で満たすという作業で、約1時間半で終わりました。すべて重力で済み、電気がいらないシステムです。早速村の子ども達が集まってきて水を飲んでいました。

子ども達が、設置されたバッグの水を早速飲んでいた
ディアン・デサでは、今週から復興支援としてMCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)を設置する活動にも取り組んでいて、バントゥル県やプランバナン(スレマン県)で計120ユニットを設置中です。ひとつのユニットは、トイレ5室、水浴び場4室、洗濯場1室からなっており、50-70家族程度の集落に1ユニット設置することで進めているそうです。工事中のMCKも見せてもらいました。

MCK(トイレ+水浴び場+洗濯場)の建設工事。バントゥル県セウォン郡の村にて。
今後の活動としては、地震で建物の破片が入ったり、水が濁ったりしている井戸の修復や、住宅復興支援などを検討中とのことでした。
(田中直)
ジャワ島地震支援物資(~6/6)
5月29日から6月6日までの支援物資集計表
遅くなりましたが、5月29日から6月6日までディアン・デサ財団の配布した物資の集計表が出来上がりました。
支援した村はジョクジャカルタ特別州と中部ジャワ州の計82村で、ミネラルウォーター約3.2トン、米21トン、インスタントラーメン約2万食分、テント491枚、毛布2654枚、衛生キット773個、ベビーフード1226箱などを配布しました。
今後とも皆様のご協力をお願いいたします。(ジャワ島中部地震募金先)
(APEX彦坂)
遅くなりましたが、5月29日から6月6日までディアン・デサ財団の配布した物資の集計表が出来上がりました。
支援した村はジョクジャカルタ特別州と中部ジャワ州の計82村で、ミネラルウォーター約3.2トン、米21トン、インスタントラーメン約2万食分、テント491枚、毛布2654枚、衛生キット773個、ベビーフード1226箱などを配布しました。
今後とも皆様のご協力をお願いいたします。(ジャワ島中部地震募金先)
(APEX彦坂)
ジャワ島中部地震情報
ジャワ島中部地震の死者数が下方修正されました。また、テント不足などから鶏小屋に避難する住民が多数おり、鳥インフルエンザ感染の拡大が懸念されているようです。
ジャワ地震死者5782人に下方修正、二重集計が判明(読売新聞)
多数が鶏舎を避難所に 鳥インフルの危険、ジャワ地震(asahi.com)
そのほか、主に6月2日までのニュースをまとめてみました(ジャワ島中部地震情報)。ジョクジャカルタ周辺部の地図もあります。
(APEX彦坂)
ジャワ地震死者5782人に下方修正、二重集計が判明(読売新聞)
多数が鶏舎を避難所に 鳥インフルの危険、ジャワ地震(asahi.com)
そのほか、主に6月2日までのニュースをまとめてみました(ジャワ島中部地震情報)。ジョクジャカルタ周辺部の地図もあります。
(APEX彦坂)
ジャワ島中部地震救援活動(6/5)
先週末にディアン・デサ財団から、地震の二日後の5月29日から6月1日までの四日間に、ディアン・デサで配布した食糧などの集計表が送られてきました。
それによりますと、バントゥル県の60村、クラテン県の15村をはじめとする計107村を対象に、米5.9トン、ミネラルウォーター102箱(1箱は250ml×48ケ入り)、インスタントラーメン186箱(1箱は24食分)に加えて、ベビーフード、イワシの缶詰、砂糖、塩などを配布したとのことです。食糧以外では、毛布882枚、テント66張、防水シート10枚、衛生キット149セットなどが配られています。
ろ過装置を用いた浄水の供給活動
その後の新しい動きとして(6月5日現在)、カナダの援助機関からの援助で水の浄化装置(メンブレンフィルター方式)を入手し、一日20,000リットルの浄水の供給を始めたことがあります。被災地では赤痢などの感染症の危険が高まっており、WHOは感染症防止の緊急課題として清潔な飲料水の確保をあげているそうですので、タイムリーで重要な活動であると思われます。米の配布量(累積)は約20トンにまで増え、毛布は累積約1,800枚、テントは同約470張まで配布済みとのことでした。(ジャワ島中部地震の募金口座)
(田中直)
それによりますと、バントゥル県の60村、クラテン県の15村をはじめとする計107村を対象に、米5.9トン、ミネラルウォーター102箱(1箱は250ml×48ケ入り)、インスタントラーメン186箱(1箱は24食分)に加えて、ベビーフード、イワシの缶詰、砂糖、塩などを配布したとのことです。食糧以外では、毛布882枚、テント66張、防水シート10枚、衛生キット149セットなどが配られています。

その後の新しい動きとして(6月5日現在)、カナダの援助機関からの援助で水の浄化装置(メンブレンフィルター方式)を入手し、一日20,000リットルの浄水の供給を始めたことがあります。被災地では赤痢などの感染症の危険が高まっており、WHOは感染症防止の緊急課題として清潔な飲料水の確保をあげているそうですので、タイムリーで重要な活動であると思われます。米の配布量(累積)は約20トンにまで増え、毛布は累積約1,800枚、テントは同約470張まで配布済みとのことでした。(ジャワ島中部地震の募金口座)
(田中直)
第7回「開発とNGO」研究会のお知らせ(6/5)
貧困、環境問題など、現代社会はさまざまな困難に直面し、また冷戦終結以前とは異なる新しい形の紛争も多々生じています。そのような問題が世界のどのような構造にもとづいて生じているかを考えることは、NGOとしての活動を考えていく基礎にもなるはずです。
この研究会は、現代の世界や、そこにおける問題の構造をするどく洞察し、また代替案を提起しているようなテキストを一緒に読んでいくことを通じて、NGOとして活動していく際の基盤となるような世界観を形成していこうとするものです。
次回の開発とNGO研究会は、6月5日(月)午後6時半から事務所で行います。テキストは暉峻淑子(てるおかいつこ)著「豊かさとは何か」(岩波新書、1989年)です。
次々回の研究会では日時は未定ですが、「豊かさとは何か」の続編にあたる同著「豊かさの条件」(岩波新書、2003年)について議論します。
世界でも1,2を争うほどの経済力をもった日本は果たして本当に豊かな国といえるのかを問い直し、ドイツの例や著者のNGO活動での経験を踏まえて豊かに生きるためにはどうすればよいかを提案する、とてもよい本です。
どなたでも自由に無料で参加できるので、みなさま是非ご参加ください。
また、APEXの開催する次回の公開セミナーでは暉峻淑子先生による講演会を予定しております。日時・テーマなどは未定ですが、こちらのセミナーもよろしくお願いします。
(APEX彦坂)
(6/6追記)
昨日、第7回「開発とNGO」研究会が開催されました。いつものように話はいろいろ脱線しながらも、熱い議論が交わされました。
この研究会は、現代の世界や、そこにおける問題の構造をするどく洞察し、また代替案を提起しているようなテキストを一緒に読んでいくことを通じて、NGOとして活動していく際の基盤となるような世界観を形成していこうとするものです。
次回の開発とNGO研究会は、6月5日(月)午後6時半から事務所で行います。テキストは暉峻淑子(てるおかいつこ)著「豊かさとは何か」(岩波新書、1989年)です。
次々回の研究会では日時は未定ですが、「豊かさとは何か」の続編にあたる同著「豊かさの条件」(岩波新書、2003年)について議論します。
世界でも1,2を争うほどの経済力をもった日本は果たして本当に豊かな国といえるのかを問い直し、ドイツの例や著者のNGO活動での経験を踏まえて豊かに生きるためにはどうすればよいかを提案する、とてもよい本です。
どなたでも自由に無料で参加できるので、みなさま是非ご参加ください。
また、APEXの開催する次回の公開セミナーでは暉峻淑子先生による講演会を予定しております。日時・テーマなどは未定ですが、こちらのセミナーもよろしくお願いします。
(APEX彦坂)
(6/6追記)
昨日、第7回「開発とNGO」研究会が開催されました。いつものように話はいろいろ脱線しながらも、熱い議論が交わされました。
ジャワ島中部地震救援活動(6/1)
(6月1日)
本日ジャカルタから、第一回の送金として、これまでにいただいたご寄付78万円(約6000万ルピア)をディアン・デサ財団に送りました。ディアン・デサのクリスティーナさんの試算によると、大人の一人一日の最低限の食事に、米4,000ルピア(約52円)、おかず(魚、野菜など)5,000ルピア(約65円)、インスタントラーメン1,000ルピア(約13円)、合わせて約10,000ルピア(約130円)かかるそうです。それを基準にして考えると、ほぼ6,000人の一日の食事、あるいは18,000食分をまかなう金額ということになります。ちなみに、ディアン・デサでこれまで調達・配布した食糧は金額としては約4000万ルピア(約52万円)程度だそうです。今日で4日目として1,000人分×4日間ほどになります。
ディアン・デサでは、今日もバントゥル県を中心に食糧の配給を続けています。今朝のコンパス紙(インドネシアの新聞)に、バントゥル県ドゥリンゴ郡の人口約6500人の村で、昨日、郡の配給所から支給された食糧が、インスタントラーメン10ダースとビスケット少々だけで、2時間も待っていた村人があきれてしまったという記事が出ていました。ディアン・デサでは、政府や国際機関の食糧援助が軌道に乗って食糧が住民に行きわたるようになるまでは、食糧の配給を続ける方針だそうです。食糧以外では、入荷済みの毛布1,000枚とテント150張はアッという間になくなり、土曜日に追加の毛布2000枚とテント350張が入荷するのを待っています。
私は今日の夜ジャカルタを発って、いったん日本に戻りますが、来週後半にはまた現地入りする予定です。その頃には第二回の送金を行う予定ですので、引き続きご支援のほどよろしくお願いします。(ジャワ島中部地震の募金先)
(田中直)
本日ジャカルタから、第一回の送金として、これまでにいただいたご寄付78万円(約6000万ルピア)をディアン・デサ財団に送りました。ディアン・デサのクリスティーナさんの試算によると、大人の一人一日の最低限の食事に、米4,000ルピア(約52円)、おかず(魚、野菜など)5,000ルピア(約65円)、インスタントラーメン1,000ルピア(約13円)、合わせて約10,000ルピア(約130円)かかるそうです。それを基準にして考えると、ほぼ6,000人の一日の食事、あるいは18,000食分をまかなう金額ということになります。ちなみに、ディアン・デサでこれまで調達・配布した食糧は金額としては約4000万ルピア(約52万円)程度だそうです。今日で4日目として1,000人分×4日間ほどになります。
ディアン・デサでは、今日もバントゥル県を中心に食糧の配給を続けています。今朝のコンパス紙(インドネシアの新聞)に、バントゥル県ドゥリンゴ郡の人口約6500人の村で、昨日、郡の配給所から支給された食糧が、インスタントラーメン10ダースとビスケット少々だけで、2時間も待っていた村人があきれてしまったという記事が出ていました。ディアン・デサでは、政府や国際機関の食糧援助が軌道に乗って食糧が住民に行きわたるようになるまでは、食糧の配給を続ける方針だそうです。食糧以外では、入荷済みの毛布1,000枚とテント150張はアッという間になくなり、土曜日に追加の毛布2000枚とテント350張が入荷するのを待っています。
私は今日の夜ジャカルタを発って、いったん日本に戻りますが、来週後半にはまた現地入りする予定です。その頃には第二回の送金を行う予定ですので、引き続きご支援のほどよろしくお願いします。(ジャワ島中部地震の募金先)
(田中直)
ジャワ島地震救援活動(5/31)
APEXの彦坂です。読売新聞によると、インドネシア政府の災害対策本部は31日夜、ジャワ島中部地震の死者数が6234人に達したと明らかにしたそうです。ディアン・デサ財団が活動を行っているジョクジャカルタ特別州バントゥル県では、全体の約3分の2に当たる3968人が死亡したと伝えられています。全半壊した家屋は計13万9618棟に上っているとのこと。募金先はこちらです。
以下は、田中代表理事からのレポートです。
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今日も、一番被害の大きかったバントゥル県で、米(これまでに3トン余り)、ミルク、砂糖、ミネラルウォーター、インスタントラーメンなどの食糧品の配布が続いています。
まだ現場はてんてこまいで数量的なものがよく整理されていませんので、そのへんはまたあらためてお伝えします。さらに毛布を3000枚、テント500張りを注文し、毛布は1000枚まで、テントは150張りまで入荷。入荷次第順次配布しているそうです。
ディアン・デサ財団の中は、次第に支援物資の倉庫のようになってきたとのこと。救援活動をとりしきっているクリスティーナさんは、これらの物資に対する住民の要望に、供給がとても追いつかないといっていました。
また、ディアン・デサ財団とユニセフとの協力で、数日以内には簡易トイレの設置活動も始まります。バントゥル県内、クラテン県などの6地域で、各20ユニット、合計120ユニットを20日以内には設置するそうです。さらにバントゥル県内の4つの病院に簡易トイレを設置する話も進んでいます。
アチェの復興支援活動に出かけて留守をしていた、ディアン・デサ財団のディレクター(代表者)のアントン・スジャルウォ氏が、今日明日中にもジョクジャカルタへ戻ってきます。彼が加わると、救援活動にも一段とはずみがつきそうです。
明日、ジャカルタからこれまでにいただいたご寄付78万円の送金をしますが、これまでの緊急援助物資の購入で約1億ルピア(130~140万円)使っているそうですので、その半分以上はAPEXからの支援でまかなえることになります。ご支援に感謝いたします。
ジョクジャカルタ市内で最近開店したばかりのショッピングモールも被害を受けた
テント不足のため、にわかづくりのシェルターで過ごす住民(バントゥル県)
トタン屋根のシェルターをつくった住民もいる(バントゥル県)
以下は、田中代表理事からのレポートです。
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今日も、一番被害の大きかったバントゥル県で、米(これまでに3トン余り)、ミルク、砂糖、ミネラルウォーター、インスタントラーメンなどの食糧品の配布が続いています。
まだ現場はてんてこまいで数量的なものがよく整理されていませんので、そのへんはまたあらためてお伝えします。さらに毛布を3000枚、テント500張りを注文し、毛布は1000枚まで、テントは150張りまで入荷。入荷次第順次配布しているそうです。
ディアン・デサ財団の中は、次第に支援物資の倉庫のようになってきたとのこと。救援活動をとりしきっているクリスティーナさんは、これらの物資に対する住民の要望に、供給がとても追いつかないといっていました。
また、ディアン・デサ財団とユニセフとの協力で、数日以内には簡易トイレの設置活動も始まります。バントゥル県内、クラテン県などの6地域で、各20ユニット、合計120ユニットを20日以内には設置するそうです。さらにバントゥル県内の4つの病院に簡易トイレを設置する話も進んでいます。
アチェの復興支援活動に出かけて留守をしていた、ディアン・デサ財団のディレクター(代表者)のアントン・スジャルウォ氏が、今日明日中にもジョクジャカルタへ戻ってきます。彼が加わると、救援活動にも一段とはずみがつきそうです。
明日、ジャカルタからこれまでにいただいたご寄付78万円の送金をしますが、これまでの緊急援助物資の購入で約1億ルピア(130~140万円)使っているそうですので、その半分以上はAPEXからの支援でまかなえることになります。ご支援に感謝いたします。


