特定非営利活動法人APEX
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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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あなたは幸せですか?

図録▽幸福度の国際比較(世界価値観調査)

 世界60カ国で1000人程度に聞いたところ、上位はアイスランド、アイルランド、カナダの順で、日本は25位だったそうです。調査対象には他にアメリカ、イギリスなどの先進国、メキシコ、タンザニア、インドネシアなどの発展途上国も含まれています。
 
 全体的に見ると、一人当たりGDPが高い国ほど幸福度が高いという結果になっていますが、インドネシア、ナイジェリア、タンザニアなどのように決して経済力が豊かでない国でも幸福だと感じている国民が多い国もあります。反対に、イギリスのように豊かな国でも不幸せだと思う国民の多い国もあります。

 また、非常に幸せと回答した人の多い国は、上からナイジェリア(66.8%)、メキシコ(57.1%)、ベネズエラ(56.8%)、タンザニア(56.2%)、プエルトリコ(53.3%)と途上国が上位を占めています。

 たとえ、経済力が豊かでなくても、平均寿命が低くても、教育が充実していなくても幸福に感じているということです。これらの国の人々が感じる幸せと日本人が追い求める幸せは違うもののようです。

五体満足であること、家族といられること、毎日食事が得られること、…。

 どうなれば幸せかという幸福の条件は人により異なると思いますが、身近にあるがゆえに見失いがちな必要最低限の幸せをかみしめることが、幸せへの一番の近道なのかもしれませんね。

(APEX彦坂)

OCHAのレポートから

OCHA(国連人道問題調整事務所)が27日、最新のジャワ島中部地震とムラピ山噴火の状況レポートを出しました。

 まだ10万世帯以上が緊急シェルターなどもなく、生活しているそうです。また中部ジャワ州では病院などの衛生施設の復旧に更なる援助が必要とのこと。住民が農作業に戻るためには、壊れた農機具の撤去や、種や肥料・ポンプなどの支援、灌漑設備の修復などが必要だそうです。また、バントゥルではデング熱が広まっているそうです。

 OCHAの20日のレポートにもありますが、有効期限切れになったものや不適切な薬の寄付などにより50万kgの薬剤廃棄物があるようです。現在、その廃棄方法を模索中とのことです。スマトラ沖地震のときも似たような話を聞いたことがあります。現地の状況にあった適切な支援が必要です。

原文はReliefWebというサイトで見ることが出来ます。ただし、英語ですけど。

(APEX彦坂)

「開発とNGO」研究会のお知らせ

 最近、地震ニュースばかりのスタッフ日記となっていますが、この辺で研究会のお知らせを載せてみます。
 
 去年から始めた「開発とNGO」研究会も、次回で第10回となります。次回は9月5日(火)午後6時半からおこないます。テキストは見田宗介さんの『社会学入門―人間と社会の未来』です。
 詳細はこちらをご覧ください。

(APEX彦坂)

ジャワ島中部地震救援活動(7/21)

(7月21日)
 ジョクジャカルタの地震(5月27日)に続いて、7月17日にはジャワ島南岸の津波、7月19日にはスンダ海峡の地震が発生し、まるでインドネシアは地震と津波の国のようになってしまいました。

 今日は、ディアン・デサのスタッフに案内してもらい、バントゥル県の被災地を訪ねました。訪ねたジェティス郡パタラン村では、壊れた家の片付けは進んだものの、本格的な住宅復興には手がつかず、かといってテント暮らしにも限界があって、手に入る材料で仮設的な住まいをとにもかくにも建てて当座をしのごうとしている状況のように見えます。政府から一軒当たり最大3000万ルピア(約40万円)の住宅復興援助が下りることになっていますが、それがいつ入ってくるかはわからないとのこと。その「当座の住まい」にはかなり幅があって、テントのバリエーションといえるものから、恒久でないにしても相当期間にわたって住めそうなものまであります。木や竹で枠組みを組んで、グデックという竹で編んだ壁材を貼り付けたり、廃材やビニールシートで壁を塞いだりしています。今週家の枠組みをつくったばかりという主婦に会いました。近所の人たちとのゴトン・ロヨン(相互扶助)で出来上がったとのこと。親戚や知人からの援助で建てているケースもあるようです。日本では仮設住宅というと政府がつくるものという観念がありますが、ここでは政府がなかなかきちんとやってくれず、それを助け合いの伝統で補っているともいえます。
簡素な仮設住宅を建てて住んでいる被災者(バントゥル県ジェティス郡)近隣の人たちのゴトン・ロヨン(相互扶助)で家の骨組みが出来たという主婦(パントゥル県ジェティス郡)
(左の写真)簡素な仮設住宅を建てて住んでいる被災者(バントゥル県ジェティス郡)
(右の写真)近隣の人たちのゴトン・ロヨン(相互扶助)で家の骨組みが出来たという主婦(パントゥル県ジェティス郡)

 APEXで支援しているディアン・デサ財団の救援活動としては、MCK(トイレ+水浴び場+洗濯場)は、まず第一段階として、1ユニット10室のタイプのものを120ユニット建設したあと、第二段階として1ユニット二室のタイプを合計500~600ユニットほど建設しようとしています。前者は仮設的で長期の使用には耐えませんが、後者は半恒久的につかえるものです。半恒久的MCKは、下部構造はセプティックタンク、コンクリート打ちの水場とやはりコンクリート製の50cmほどの高さの壁を一体化してつくり、その上部にトタン板の壁と同じくトタン板の屋根を備えたものです。それぞれの部屋がトイレにも水浴び場にも洗濯場にもなります。5人で5日間作業すると出来上がるとのこと。地域の人をディアン・デサが雇用する形で仕事を進め、その賃金で住民を支援することもはかっています。二室のタイプのMCKは、これまでに合計145ユニットの建設が手がけられ、既に80ユニットの建設が終わりました。ひとつのユニットを5~6軒で共用しています。出来上がったものを見せてもらいましたが、しっかりしたつくりで風雨にも耐え、使い心地もよさそうです。私も試しに用を足してみましたが快適でした。
二室の半恒久MCKの建設作業(バントゥル県ドゥリンゴ郡)完成した二室タイプの半恒久的MCK(バントゥル県ジェティス郡)二室タイプMCKの内部
(左の写真)二室の半恒久MCKの建設作業(バントゥル県ドゥリンゴ郡)
(中央の写真)完成した二室タイプの半恒久的MCK(バントゥル県ジェティス郡)
(右の写真)二室タイプMCKの内部

 壊れたり、泥が湧き出たりして使えなくなった井戸の修復作業も始まっています。トラックにディーゼル発電機と水中ポンプを積んでいき、発電機でポンプを動かして井戸の中の泥水を汲み上げる作業です。いつも排水処理装置やバイオマスのパイロットプラントの製作・工事をお願いしているディアン・デサ財団の工場の人たちが活躍していました。現在は2台のポンプを用いて1日当たり15~20井を清掃していますが、来週からポンプを4台追加して6台とし、より多くの井戸の修復に当たるそうです。合計750井から1000井の修復をめざしています。APEXの長年の協力先NGOのひとつであるソロのYPKM(Yayasan Pendidikan Kesejahteraan Masyarakat, 社会教育福祉財団)に、井戸のつるべを引っ掛ける鉄製の支柱を注文しているそうです。今YPKMは財政的に厳しい状況にあるため、APEXでも排水処理設備の生産をまかせるなどして支援しようとしています。
泥水で埋まった井戸の中を清掃するディアン・デサ財団のスタッフと住民(バントゥル県ジェティス郡)井戸から汲み上げ、放出される泥水で子供が遊んでいた(バントゥル県ジェティス郡)
(左の写真)泥水で埋まった井戸の中を清掃するディアン・デサ財団のスタッフと住民(バントゥル県ジェティス郡)
(右の写真)井戸から汲み上げ、放出される泥水で子供が遊んでいた(バントゥル県ジェティス郡)

 今日現場で見た活動は以上ですが、この他に浄水の供給も続けていて、30~35トン/日を配給しています。そのうち4割ほどは、ムラピ山の火砕流の被災地向け、残りの6割がバントゥル県などの地震被災地向けです。また、前回の日誌で書いたメルシー・コープ社寄贈の工具・農具セットは、ドゥリンゴ郡、プレレット郡で約3200セットの配布を終え、まだ800セットほど在庫があるので、別の地域に配布しようとしているそうです。さらに、オックスファムより、衛生セット(石鹸、洗剤、生理用品、バケツなど)8000セット、クレアランスツールキット(手押し車、スコップ、マスク、ノコギリなど)600セット、井戸水のポンピングアップシステム40セットの寄贈があり、グヌングキドゥール県パトック郡で配布・設置予定とのことです。
手押し車、スコップなどの工具・農具セットの配布作業(バントゥル県ドゥリンゴ郡)工具・農具セットを持ち帰る被災者(バントゥル県プレレット郡)
(左の写真)手押し車、スコップなどの工具・農具セットの配布作業(バントゥル県ドゥリンゴ郡)
(右の写真)工具・農具セットを持ち帰る被災者(バントゥル県プレレット郡)

 7月17日の津波で被災したパンガンダランにも、地震の翌日から35名のボランティアが出かけ、行方不明者の捜索とともに何が必要かの調査をしている状態です。
 なお、これまでのいただいた募金総額は7,816,770円に達しました(7月21日現在、うち、日本国際ボランティアセンターから6,266,650円)。このうち、7月3日までにいただいた分の95%として7,337,804円を3回に分けて既にディアン・デサ財団に送金しており、ご寄付は地震直後の緊急支援物資の調達・配布や、上の水供給・衛生改善活動に必要な資金の一部として使われています。復興にはまだまだ時間がかかりそうですので、今後ともご支援のほどよろしくお願いします。来月上旬に4回目の送金を行う予定です。

(田中直)

7月7日発表の国連ニュースから

 最近の調査に基づき、OCHA(国連人道問題調整事務所)はジャワ島中部地震の復興に必要な額を$80,111,735(92億円)と算出し、そのうち$19,869,041(約23億円)しか集まっていないことを明らかにした。

 これまでに170万人以上の被災者が6,000トン以上の食糧をインドネシア政府やNGO,国連機関などから受け取ったほか、11万5千人の被災者が877トンのビスケットやインスタント麺などを受け取っている。
 また、これまでに141,796枚の防水シートやテントが配布されたが、10万枚の防水シートがまだ緊急に必要とされている。しかしこれらの防水シートやテントなどからなる緊急シェルターは長くて半年ほどしかもたないので、恒久的な住宅を再建するためのつなぎにしか過ぎない。
 「何らかの形のより耐久性のある仮設住宅がまだ必要である。」とOCHAは言う。

 水供給システムが破壊された地域に30万リットル以上の水が運ばれ、1日20万人の人々がその恩恵を受けている。政府や援助機関により300箇所以上の井戸が修復され、807箇所以上の仮設トイレが建設された。しかし、その恩恵を受けているのは援助を必要とする人々のほんの一部にしか過ぎない。

 障害が永久に残るのを防ぐために、組織的で、地域に密着したリハビリを必要とする数多くの重傷者がいる。しかし、そのようなリハビリを供給できるところはごく僅かで、入院を必要とする患者は4万5千人もいる。

 そのほかの充たされていない緊急のニーズには教育、生計、農業分野などがある。地震の応急対応計画はその活動を今年末まで行うとしている。

(APEX彦坂)

ジャワ島中部地震救援活動(7/8)

(7月8日)
大きく傾いた、開発会計検査院ジョクジャカルタ支局の建物 大きく傾いた、開発会計検査院ジョクジャカルタ支局の建物

 一時日本に戻っていましたが、昨日(7月7日)から再びジョクジャカルタに入りました。今日は、JVC(日本国際ボランティアセンター)の紹介で見えた写真家の管洋志(すが・ひろし)さんと一緒に、バントゥル県プレレット郡の現場を回りました。もっとも被害の大きかった地域のひとつですが、先月と比べて、壊れた家の瓦礫の片付けがずいぶん進んできたなと感じました。以前は、レンガや瓦や壊れた家具などが散乱した地震直後の状態そのままのところが多かったですが、今は、まだ使えそうな建材は家の周囲に積み上げられ、使える家具はテントや仮設の小屋に収まり、使えないものは持ち去られています。ただ本格的な住宅の再建にはまだあまり手がついておらず、テントと合わせて、竹で編んだ壁材やトタン板、プラスチックの袋など手に入るものを組み合わせてつくられた仮設的な住まいが目立ちます。壊れた家の床をそのまま使い、その上に掘立小屋を建てて住んでいるケースもよく見かけました。中には、地面に落ちた屋根をそのまま仮設住宅として使っている住民もいます。地面の上にすぐ屋根裏部屋があるような感じになります。この住居に関する状況は地域によって差があるようですので、また他の地域も回ってみたいと思います。

仮設小屋で暮らす被災者(バントゥル県プレレット郡プンクラン村) 地面に落ちた屋根の中で暮らしている住民がいた(プレレット郡プンクラン村)
(左図)仮設小屋で暮らす被災者(バントゥル県プレレット郡プンクラン村)
(右図)地面に落ちた屋根の中で暮らしている住民がいた(プレレット郡プンクラン村)

 ディアン・デサ財団の救援活動としては、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場を組み合わせたもの) づくりの第一段階として、120ユニットの建設を終えています。この第一段階のものはトイレ5室、水浴び場4室、洗濯場1室からなっていますが、腐敗槽などの地下部分は長く使えるものの、壁や屋根など地上部分は数ヶ月程度しか持たない仮設的なものです。今後は、同じつくるのであれば長く使えるものがいいと、半恒久的なMCKをつくっていくことになっています。半恒久的なMCKは1ユニット二部屋のみで、それぞれの部屋がトイレ、水浴び、洗濯に兼用できます。住居に隣接してつくり、当面は5,6家族に共同で使ってもらいますが、住宅の復興が進み平常化すれば、いずれかの家族にそのまま使ってもらうことになります。このため、設置場所を決めるための住民との話し合いに時間をかけて、ていねいに合意を得たとのことです。既に170ユニットを設置する準備がととのい、来週から工事が始まります。一方、要望は2100ユニット分ほども寄せられており、最低でも合計560ユニットまでは設置するとのことでした。

完成したMCK(トイレ+水浴び場+洗濯場) MCKの内部(トイレ) MCKの中で遊んでいる子供
(左図)完成したMCK(トイレ+水浴び場+洗濯場)
(中央図)MCKの内部(トイレ)
(右図)MCKの中で遊んでいる子供

 壊れた井戸の修復も、来週から始まるそうです。水が出てくること、労働力や材料の提供など住民自身からも一定の貢献があることを条件にして修復するものを選び、計750本から1000本の井戸の修復に当たるとのこと。修復した井戸は、当面は近所で共用し、復興が進めば、もとの持ち主が使うものとなります。井戸の中にたまった泥を吸い上げるために、ポンプ二台を購入済みです。

泥で埋まった井戸(バントゥル県プレレット郡プンクラン村) 泥で埋まった井戸(バントゥル県プレレット郡プンクラン村)

 浄水の供給活動も続いています。現在は一日40トンほど供給しており、そのうち25トンはバントゥル県の被災地に、15トンは、火砕流で水の供給が止まったムラピ山麓の村に配っています。また、伝染病の蔓延を防ぐため、薬剤で水を滅菌する活動の準備もしているそうです。濁りのある水には、プルと呼ばれる、凝集作用と滅菌作用を併せもった粉末状の浄化剤を、みかけ上澄んだ水には、アイル・ラフマットという、塩素系の液状滅菌剤を、と使いわけます。住民に適正な使い方を伝える必要があるため、女性のボランティア7人が研修を受けています。
 さらに、メルシー・コープ社というアメリカ資本の会社から寄贈を受けた、工具・農具セット計4000セットを配布するそうです。1セットには、手押し車、スコップ、ハンマー、スキ、鍬、ナイフ、ノコギリ、エアーポンプなど11の品目が入っています。これらは、当面は瓦礫の片付けなどに、その後は農具として使えるものです。4000セットというと膨大な量なので、専用の倉庫を借りて、そこに納めているとのことでした。この配布も来週開始されます。
 これらの活動の対象地域は、これまでと同じ6つの地域(バントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡)ですが、新たにグヌング・キドゥール県のパトック郡を加えることが検討されています。
 一緒に現場まわりをしていただいた管さんは、バリ島の写真集など既に30冊もの写真集を出されているとのことでした。地震の被災地で撮られた写真を、アジアで撮られた他の写真とともに展示する写真展を開き、その収益を被災者にご寄付されるそうです。人々の内面を深くとらえようとし、しかもぶしつけではない姿勢に感心しました。インドネシアは、人がおだやかでやさしく、とてもいいところだ、という見解で一致しました。地震もさることながら、APEXのバイオマスガス化のパイロットプラントにもおおいに関心を持って下さり、ずいぶんたくさん質問してくれました。

(田中直)

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