【ご案内】第158回APEXセミナー『定常型社会-アジアにおける新しい「豊かさ」と、環境・福祉-』
第158回 APEXセミナー 2008年5月26日(月)
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「定常型社会-アジアにおける新しい「豊かさ」と、環境・福祉-」
講師:広井良典氏(千葉大学法経学部教授)
関連URL:http://www.apex-ngo.org/kokunai/semitokyo.html
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これまで日本は経済成長によって貧困など様々な問題が解決されると考え、発展し続けてきました。しかし、環境や資源面の限界、需要の量的拡大の飽和、貧困格差の拡大などの弊害が顕著になり始めており、そのような社会のあり方を今後も持続していくのが困難であることは明らかです。他のアジア地域の途上国も同様に成長と拡大を目指して進んでおり、またそれらの国々においても高齢化が急速に進んでいくと予想されています。環境と福祉の両立した持続可能な社会をアジア地域で築くためには、どのような社会が望ましいのでしょうか。
今回のセミナーでは千葉大学の広井良典先生をお迎えして、成長を絶対的目標としなくても、十分な豊かさが実現されていく社会(定常型社会)における環境と福祉の両立、およびアジア地域レベルでの福祉(再分配)のあり方などについて、お話いただきます。
講師プロフィール:
広井良典(ひろいよしのり)氏
昭和36年岡山県生まれ。昭和59年東京大学教養学部教養学科卒業(科学史・科学哲学専攻)。同大学院終了後、昭和61年から平成8年まで厚生省勤務。平成8年より千葉大学法経学部助教授、平成15年より同教授。この間、マサチューセッツ工科大学客員研究員(平成13-14年)。専攻は社会保障、公共政策および科学哲学。
主な著書に『持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想』(ちくま新書)、『生命の政治学―福祉国家・エコロジー・生命倫理』(岩波書店)、『定常型社会―新しい「豊かさ」の構想』『日本の社会保障』(岩波新書)、『ケアを問いなおす』『死生観を問いなおす』(ちくま新書)、『ケア学』(医学書院)、『脱「ア」入欧』(NTT出版)などがある。
【日 時】 2008年5月26日(月)18:30-20:30(18:15 受付開始)
【場 所】ちよだプラットフォームスクウェア 会議室504
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3‐21
TEL:03-3233-1511 FAX:03-3233-1501
会場地図(東京メトロ竹橋駅から徒歩2分)
【参加費】 一般 800円、APEX会員 300円 (定員30名)
【主 催】 特定非営利活動法人APEX
【お申し込み】以下のURLから申し込み、もしくは電話・メールなどにてお名前とご連絡先(メールアドレスまたは電話番号)をお知らせください。
http://www.apex-ngo.org/kokunai/semitokyo.html
【お問い合せ先】
特定非営利活動法人APEX (担当:彦坂)
TEL:03-3875-9286 FAX:03-3875-9306
〒110-0003 東京都台東区根岸1-5-12井上ビル
E-mail:tokyo-office@apex-ngo.org
URL:http://www.apex-ngo.org/
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「定常型社会-アジアにおける新しい「豊かさ」と、環境・福祉-」
講師:広井良典氏(千葉大学法経学部教授)
関連URL:http://www.apex-ngo.org/kokunai/semitokyo.html
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これまで日本は経済成長によって貧困など様々な問題が解決されると考え、発展し続けてきました。しかし、環境や資源面の限界、需要の量的拡大の飽和、貧困格差の拡大などの弊害が顕著になり始めており、そのような社会のあり方を今後も持続していくのが困難であることは明らかです。他のアジア地域の途上国も同様に成長と拡大を目指して進んでおり、またそれらの国々においても高齢化が急速に進んでいくと予想されています。環境と福祉の両立した持続可能な社会をアジア地域で築くためには、どのような社会が望ましいのでしょうか。
今回のセミナーでは千葉大学の広井良典先生をお迎えして、成長を絶対的目標としなくても、十分な豊かさが実現されていく社会(定常型社会)における環境と福祉の両立、およびアジア地域レベルでの福祉(再分配)のあり方などについて、お話いただきます。
講師プロフィール:
広井良典(ひろいよしのり)氏
昭和36年岡山県生まれ。昭和59年東京大学教養学部教養学科卒業(科学史・科学哲学専攻)。同大学院終了後、昭和61年から平成8年まで厚生省勤務。平成8年より千葉大学法経学部助教授、平成15年より同教授。この間、マサチューセッツ工科大学客員研究員(平成13-14年)。専攻は社会保障、公共政策および科学哲学。
主な著書に『持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想』(ちくま新書)、『生命の政治学―福祉国家・エコロジー・生命倫理』(岩波書店)、『定常型社会―新しい「豊かさ」の構想』『日本の社会保障』(岩波新書)、『ケアを問いなおす』『死生観を問いなおす』(ちくま新書)、『ケア学』(医学書院)、『脱「ア」入欧』(NTT出版)などがある。
【日 時】 2008年5月26日(月)18:30-20:30(18:15 受付開始)
【場 所】ちよだプラットフォームスクウェア 会議室504
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3‐21
TEL:03-3233-1511 FAX:03-3233-1501
会場地図(東京メトロ竹橋駅から徒歩2分)
【参加費】 一般 800円、APEX会員 300円 (定員30名)
【主 催】 特定非営利活動法人APEX
【お申し込み】以下のURLから申し込み、もしくは電話・メールなどにてお名前とご連絡先(メールアドレスまたは電話番号)をお知らせください。
http://www.apex-ngo.org/kokunai/semitokyo.html
【お問い合せ先】
特定非営利活動法人APEX (担当:彦坂)
TEL:03-3875-9286 FAX:03-3875-9306
〒110-0003 東京都台東区根岸1-5-12井上ビル
E-mail:tokyo-office@apex-ngo.org
URL:http://www.apex-ngo.org/
【ご案内】開発とNGO研究会『持続可能な福祉社会』
この研究会は、現代の世界やそこにおける問題の構造をするどく洞察し、また代替案を提起しているようなテキストを一緒に読み、その内容について議論することを通じて、NGOとして活動していく際の基盤となるような世界観を形成していこうとするものです。
日時:2008年 5月7日(水) 18:30~20:30
場所:APEX東京事務所 (JR鶯谷駅より徒歩3分、地図)
参加費:無料
http://www.apex-ngo.org/kokunai/kenkyukai.html
テキスト:広井良典著『持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想』
(ちくま新書、2006年)
終身雇用の会社と家族という見えない社会保障が崩れ、環境・資源の限界が見え始めた今、日本社会は成長を絶対的な目標としない定常型社会への移行をせまられています。この本の中で広井氏は環境とも両立する持続可能な社会像を表し、誰もが共通のスタートラインにつくための施策、コミュニティの再生などについて、独自の視点からの提言をしています。
研究会には、どなたでも自由にご参加いただけます。なお、資料準備の都合などもありますので、事前にご一報いただければさいわいです。テキストを事前に読んだ方が理解しやすいのですが、読んでなくても構いません。ぜひお気軽にご参加ください。
日時:2008年 5月7日(水) 18:30~20:30
場所:APEX東京事務所 (JR鶯谷駅より徒歩3分、地図)
参加費:無料
http://www.apex-ngo.org/kokunai/kenkyukai.html
テキスト:広井良典著『持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想』
(ちくま新書、2006年)
終身雇用の会社と家族という見えない社会保障が崩れ、環境・資源の限界が見え始めた今、日本社会は成長を絶対的な目標としない定常型社会への移行をせまられています。この本の中で広井氏は環境とも両立する持続可能な社会像を表し、誰もが共通のスタートラインにつくための施策、コミュニティの再生などについて、独自の視点からの提言をしています。
研究会には、どなたでも自由にご参加いただけます。なお、資料準備の都合などもありますので、事前にご一報いただければさいわいです。テキストを事前に読んだ方が理解しやすいのですが、読んでなくても構いません。ぜひお気軽にご参加ください。
衛生設備の欠如による経済的コスト
2週間近くもすぎてしまいましたが、3月22日は「世界水の日」です。1992年12月22日に開催された第47回国連総会本会議で決議されたもので、今年の世界水の日は衛生に焦点が当てられました。
現在、適切な衛生施設にアクセスできない人は世界全体でで26億人(全人口の4割)いると言われています。この14年間で、10億人以上の人々に衛生施設が供給されてきました。しかし、人口が増えたために、安全な衛生施設を利用できない人を2015年までに半分に減らすというミレニアム開発目標を達成するためには、衛生施設の供給速度をこれまでの2倍に増やす必要があるそうです。
不衛生な水と衛生設備による環境面、健康面でのコストは、コロンビアではGDPの1%、チュニジアでは0.6%、バングラデッシュでは1.4%にも相当すると推定されています。(Water Supply & Sanitation - World Water Day 2008)
世界銀行のレポート「Economic Impacts of Sanitation in Southeast Asia (PDF)」によれば、カンボジア、インドネシア、フィリピン、ベトナムの4カ国における、乏しい衛生設備による1年間あたりの経済損失(国全体、一人当たり、対GDP比)は以下のようになります。決して少ない額とはいえませんが、その重要性はあまり認識されていないように感じられます。
(APEX彦坂)
現在、適切な衛生施設にアクセスできない人は世界全体でで26億人(全人口の4割)いると言われています。この14年間で、10億人以上の人々に衛生施設が供給されてきました。しかし、人口が増えたために、安全な衛生施設を利用できない人を2015年までに半分に減らすというミレニアム開発目標を達成するためには、衛生施設の供給速度をこれまでの2倍に増やす必要があるそうです。
不衛生な水と衛生設備による環境面、健康面でのコストは、コロンビアではGDPの1%、チュニジアでは0.6%、バングラデッシュでは1.4%にも相当すると推定されています。(Water Supply & Sanitation - World Water Day 2008)
世界銀行のレポート「Economic Impacts of Sanitation in Southeast Asia (PDF)」によれば、カンボジア、インドネシア、フィリピン、ベトナムの4カ国における、乏しい衛生設備による1年間あたりの経済損失(国全体、一人当たり、対GDP比)は以下のようになります。決して少ない額とはいえませんが、その重要性はあまり認識されていないように感じられます。
国名 | 経済的コスト(億円) | 一人当たり経済的コスト(円) | 対GDP比(%) |
カンボジア | 457 | 3315 | 7.2 |
インドネシア | 6471 | 2917 | 2.3 |
フィリピン | 1440 | 1714 | 1.3 |
ベトナム | 796 | 949 | 1.3 |
計 | 9164 | 2264 | 2.0 |
(APEX彦坂)
【報告】「開発とNGO」研究会:『定常型社会 新しい「豊かさ」の構想』
4月3日(木)、広井良典氏の『定常型社会 新しい「豊かさ」の構想』(岩波新書、2001年)という本をテキストに研究会を行いました。参加者は初参加の方も含めて8名でした。5月26日には広井先生をお招きしてセミナーを行う予定であり、今回の研究会はその事前勉強としての意味もありました。
http://blog-imgs-23.fc2.com/a/p/e/apex/20080408115557.txt
以上のレジュメを元に議論が進められ、
・第1章の2.二つの対立軸という節で、「日本は「再配分政策を通じた成長」ではなく「パイの拡大のみ」とあるが、ある程度パイの拡大(経済成長)があって初めて再配分が出来るのではないか。
・資源の限界や、現在の途上国の問題については余り触れていない。
・「時間の消費」には労働の時間も入るのでは?
などといったような意見が交わされました。
(APEX彦坂)
http://blog-imgs-23.fc2.com/a/p/e/apex/20080408115557.txt
以上のレジュメを元に議論が進められ、
・第1章の2.二つの対立軸という節で、「日本は「再配分政策を通じた成長」ではなく「パイの拡大のみ」とあるが、ある程度パイの拡大(経済成長)があって初めて再配分が出来るのではないか。
・資源の限界や、現在の途上国の問題については余り触れていない。
・「時間の消費」には労働の時間も入るのでは?
などといったような意見が交わされました。
(APEX彦坂)
アースデイ出展&ボランティア募集
4月19日(土)、20日(日)10~17時に、代々木公園で開催されるアースデイ東京2008に出展することになりました。グローバルフェスタと同様に、活動を紹介するパネルの展示と、インドネシアの雑貨販売を行います。イベントの詳細は以下の公式サイトをご覧ください。
http://www.earthday-tokyo.org/2008/index.html
また、当日に販売等をお手伝いしていただけるボランティアの方を募集します。ご協力いただける方は電話(03-3875-9286)かメール(tokyo-office@apex-ngo.org)で、事務局の彦坂までご連絡ください。よろしくお願いいたします。
(APEX彦坂)
http://www.earthday-tokyo.org/2008/index.html
また、当日に販売等をお手伝いしていただけるボランティアの方を募集します。ご協力いただける方は電話(03-3875-9286)かメール(tokyo-office@apex-ngo.org)で、事務局の彦坂までご連絡ください。よろしくお願いいたします。
(APEX彦坂)