10月開催のAPEX25周年記念行事、インドネシアからのゲスト:アントン・スジャルオさん
10月6日開催の日本・インドネシア適正技術会議のスピーカーである アントン・スジャルオさん
アントンさんが代表を務めるYayasan Dian Desa(ディアン・デサ財団)は、APEXのインドネシア事務所(PUSTEKLIM)のお隣です。

ディアン・デサ財団の目的は、
・コミュニティの生活水準向上と生活の安定に役立ち、
かつコミュニティの状況に適切な技術を開発・普及させること
・技術的な補助を通した対象コミュニティのエンパワーメント
・政府や援助組織とコミュニティの仲介役
・若者やNGOを対象とした、開発や適正技術についての研修の実施
・企業、政府、NGO、大学や国際機関とのネットワークづくり
これらのことを達成するために、現地スタッフや海外からのボランティアなどの人々が様々な活動をしています。
設立当初はたった4人の職員
活動分野も、「きれいな水の供給と衛生」だけでしたが
現在は約300人!
活動分野も
・水供給と衛生
・効率的なエネルギー利用と再生可能エネルギーの生産(効率的なかまどの開発と普及、バイオマスエネルギー)
・荒れ地を利用した農業による収入増加(ジャトロファの栽培促進、買い取り、精油)
・小規模産業による収入増加(エイの皮(廃棄物)を使った工芸品作成・販売)
・廃棄物、排水処理(医療廃棄物処理装置の開発と普及)
・家庭レベルで行える水の殺菌・浄化法の普及と改良
など多岐にわたるようになりました。
アントンさんは、大学時代から
適正技術を使って都市から離れた地域の発展のために様々な活動を行ってきたそうです。
例えば、毎日10キロ歩いて水を汲みにいっているような山の上の集落に、水を供給するプロジェクト
私も先日行われたAPEXのツアーに参加して見に行ってきました。

山奥でした。。。結構急な坂道で、10キロも歩いて水を汲みにいくなんて想像つきません!

ディアン・デサの水供給プロジェクト担当の方の話によると、
山の上にある水源から、高低差を利用して水の分岐地点に水を送り、分岐地点よりも下にある集落に水を配っていくそうです。
上の2つの写真は、第一の分岐地点
下の写真では、水が2つの槽に分かれて流れているのがわかります。この水は、これから2つの方面に向かって流れていき、それぞれの目的集落に到着します。
この他にも水関連のプロジェクトでは、塩分を含んだ水を脱塩して飲料水に使うための研究なども行われています。
その他の活動では、エイの皮(廃棄物)を使った工芸品の生産工場もオフィスの近くにあり、

すてきな小物やバックに変身しています。


以前、この工場では、障害を持った方々を雇用していました。
不自由な人たちに対する社会的な意識や雇用の機会がまだまだ少なかったような時代から
活動をしていたとのことです。
ディアン・デサ財団の
ディアンは「ランプ」
デサは「村」
「村のランプ」です。
英語では
"Light of the village foundation"
日本語では
”村の灯(ともしび)”財団
でしょうか。
活動目的や、実際の活動でもみなさん感じられていると思いますが、ディアン・デサ財団の視線の先には
「困っている人たち」がいます。
どうして財団の名前をディアン・デサ財団にしたんですか?と聞いたところ
「財団を作った当初、都市部と田舎とはテクノロジーや知識にすごく差があったんだ。
田舎では先祖代々受け継がれてきてきた英知があるけれど、新しい知識や技術もどんどん生まれていた。
このため、生活スタイルやレベルもどんどん離れて行っていたんだ。
田舎と都会
ジャワとその他の小さな島々
ジャワ以外には昔は大学もなかったしね。知識を伝えるすべがなかったんだよ。
それで僕たちは、この差をうめる橋になりたいと思ったんだ。
人々に技術を教えることで、みんなに知識を与えて教化すること(Enlighten:啓発する、教化する、などの意味)。
それで田舎の人々の生活を豊かにしたいと思ったんだ。」
昔の(今もそうですが)貧しいインドネシアの村々。広い意味での教育という光で希望を与えたいという思いを込めて名前を付けられたんだなぁと思いました。
ディアン・デサ財団のロゴにはランプがあしらわれていますもんね(ディアン・デサ財団の入口の写真です!)
下の写真がアントンさんです。

ディアン・デサ財団のスタッフにアントンさんってどんな人ですか?
と尋ねると、
「100年に一人か二人くらいしか出ない人だと思う!」
「とても頭が良くて、実行力もあるけど、決して自慢したりしない。人間的にも素晴らしい」
「フレンドリーで、とても丁寧な人。貧乏な人と話をする時も、
目上の人に話しかけるような丁寧な言葉で話しかけていたよ」
(ジャワ語には、言葉にもランクがあって、貧乏な人や目下の人に使う言葉、友達に使う言葉、目上の人に使う言葉、などがある)
と言っていました。
そして、こんなコメントも!
「アントンさんはカラオケが大好き!とってもうまいんだよ。学生の時は、バンドをやっていたんだ」
ディアン・デサ財団の人は、みんなパッ・アントン(インドネシア語でアントンさん、パッは男性につかう)のことが大好きです。
会議ではどんな話が聞けるのでしょうか
楽しみですね~
<APEX尾上>
アントンさんが代表を務めるYayasan Dian Desa(ディアン・デサ財団)は、APEXのインドネシア事務所(PUSTEKLIM)のお隣です。

ディアン・デサ財団の目的は、
・コミュニティの生活水準向上と生活の安定に役立ち、
かつコミュニティの状況に適切な技術を開発・普及させること
・技術的な補助を通した対象コミュニティのエンパワーメント
・政府や援助組織とコミュニティの仲介役
・若者やNGOを対象とした、開発や適正技術についての研修の実施
・企業、政府、NGO、大学や国際機関とのネットワークづくり
これらのことを達成するために、現地スタッフや海外からのボランティアなどの人々が様々な活動をしています。
設立当初はたった4人の職員
活動分野も、「きれいな水の供給と衛生」だけでしたが
現在は約300人!
活動分野も
・水供給と衛生
・効率的なエネルギー利用と再生可能エネルギーの生産(効率的なかまどの開発と普及、バイオマスエネルギー)
・荒れ地を利用した農業による収入増加(ジャトロファの栽培促進、買い取り、精油)
・小規模産業による収入増加(エイの皮(廃棄物)を使った工芸品作成・販売)
・廃棄物、排水処理(医療廃棄物処理装置の開発と普及)
・家庭レベルで行える水の殺菌・浄化法の普及と改良
など多岐にわたるようになりました。
アントンさんは、大学時代から
適正技術を使って都市から離れた地域の発展のために様々な活動を行ってきたそうです。
例えば、毎日10キロ歩いて水を汲みにいっているような山の上の集落に、水を供給するプロジェクト
私も先日行われたAPEXのツアーに参加して見に行ってきました。

山奥でした。。。結構急な坂道で、10キロも歩いて水を汲みにいくなんて想像つきません!

ディアン・デサの水供給プロジェクト担当の方の話によると、
山の上にある水源から、高低差を利用して水の分岐地点に水を送り、分岐地点よりも下にある集落に水を配っていくそうです。
上の2つの写真は、第一の分岐地点
下の写真では、水が2つの槽に分かれて流れているのがわかります。この水は、これから2つの方面に向かって流れていき、それぞれの目的集落に到着します。
この他にも水関連のプロジェクトでは、塩分を含んだ水を脱塩して飲料水に使うための研究なども行われています。
その他の活動では、エイの皮(廃棄物)を使った工芸品の生産工場もオフィスの近くにあり、

すてきな小物やバックに変身しています。


以前、この工場では、障害を持った方々を雇用していました。
不自由な人たちに対する社会的な意識や雇用の機会がまだまだ少なかったような時代から
活動をしていたとのことです。
ディアン・デサ財団の
ディアンは「ランプ」
デサは「村」
「村のランプ」です。
英語では
"Light of the village foundation"
日本語では
”村の灯(ともしび)”財団
でしょうか。
活動目的や、実際の活動でもみなさん感じられていると思いますが、ディアン・デサ財団の視線の先には
「困っている人たち」がいます。
どうして財団の名前をディアン・デサ財団にしたんですか?と聞いたところ
「財団を作った当初、都市部と田舎とはテクノロジーや知識にすごく差があったんだ。
田舎では先祖代々受け継がれてきてきた英知があるけれど、新しい知識や技術もどんどん生まれていた。
このため、生活スタイルやレベルもどんどん離れて行っていたんだ。
田舎と都会
ジャワとその他の小さな島々
ジャワ以外には昔は大学もなかったしね。知識を伝えるすべがなかったんだよ。
それで僕たちは、この差をうめる橋になりたいと思ったんだ。
人々に技術を教えることで、みんなに知識を与えて教化すること(Enlighten:啓発する、教化する、などの意味)。
それで田舎の人々の生活を豊かにしたいと思ったんだ。」
昔の(今もそうですが)貧しいインドネシアの村々。広い意味での教育という光で希望を与えたいという思いを込めて名前を付けられたんだなぁと思いました。
ディアン・デサ財団のロゴにはランプがあしらわれていますもんね(ディアン・デサ財団の入口の写真です!)
下の写真がアントンさんです。

ディアン・デサ財団のスタッフにアントンさんってどんな人ですか?
と尋ねると、
「100年に一人か二人くらいしか出ない人だと思う!」
「とても頭が良くて、実行力もあるけど、決して自慢したりしない。人間的にも素晴らしい」
「フレンドリーで、とても丁寧な人。貧乏な人と話をする時も、
目上の人に話しかけるような丁寧な言葉で話しかけていたよ」
(ジャワ語には、言葉にもランクがあって、貧乏な人や目下の人に使う言葉、友達に使う言葉、目上の人に使う言葉、などがある)
と言っていました。
そして、こんなコメントも!
「アントンさんはカラオケが大好き!とってもうまいんだよ。学生の時は、バンドをやっていたんだ」
ディアン・デサ財団の人は、みんなパッ・アントン(インドネシア語でアントンさん、パッは男性につかう)のことが大好きです。
会議ではどんな話が聞けるのでしょうか
楽しみですね~
<APEX尾上>