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特定非営利活動法人APEX
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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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「開発とNGO」研究会第3回、 「適正技術人材育成研修」中級コースミーティング

8/4(日)に、
「開発とNGO」研究会の第3回(「適正技術人材育成研修」の初級コースにも組み込まれています)と、
その前の1時間半ほどを使っての「適正技術人材育成研修」中級コースのミーティングを開催しました。

中級コースのミーティングは、
現地調査が近づいているため、
主に「西カリマンタン州でのバイオマスのワイズユース」に関連して、
調査項目の確認や、そのための知識の整理が進みましたが、
具体的な内容をもう少し検討したいということとなり、
出発前に再度打ち合わせることとなりました。

続いて行われた研究会の第3回では、<産業革命の衝撃>として、
初回からテキストとしているウィリアム・H・マクニールの「世界史」の下巻第Ⅳ部の前半部分を読み進めました。

今回は、各参加者の考えを話しながら、テキストの範囲にとどまらず、
「産業革命」や技術、社会等について議論し、
現在への影響についても理解を深めました。

130804研究会

「適正技術人材育成研修」初級コース 第3回講義に参加しました

7/27(土)に開催された「適正技術人材育成研修」初級コースの第3回講義に参加しました。

今回は、講師に村瀬 誠氏(株式会社天水研究所代表取締役)をお招きし、バングラデシュにおける持続可能な雨水利用システムの構築についてお話をうかがいました。

村瀬さんは、安全な水にアクセスできず、劣悪な衛生状況におかれているバングラデシュにおいて、雨水の安価な浄化・貯留タンクの普及や雨水利用の促進に関する活動を行っていらっしゃいます。現地の方々とのエピソードやご自身の体験談などの大変興味深い内容を交えてお話いただきましたので、楽しく受講することができました。

初級コース第3回講義
(講義の様子)

お話の中で、バングラデシュでは保健所でさえ池の水を汲んで利用せざるを得ない場所もあるという現状を知り、大変驚きました。衛生的な水にアクセスできない問題の深刻さを改めて認識させられます。また、システムの普及をはかるために、ソーシャルビジネスとしてサステイナブルなビジネスモデルを研究・構築されている点、「のれん分け」により、誰もがこの技術を使える工夫がなされていることなども興味深い点でした。

この度の講義では、途上国の諸問題を乗り越える技術やシステムの導入を考えてゆくにあたって、住民参加型で個人がオーナーシップを持ち、継続して維持管理ができるような設備およびシステムを確立することの重要性について考える機会となりました。

(夏季インターン 大野)

第2の処理施設はどこに??~プカロンガン市、テガール市~

7月も、恒例のプカロンガン市、テガール市訪問です。

プカロンガン市のパンジャン・ウェタン地区では、処理施設の設計図ができたのでその説明をしに行きました。

1_2013082214421917f.jpg

説明も終わり、さてみなさんどうですか?というときに、突然の急展開。。

「おれは、このプロジェクトには反対なんだ!」

という人が!!

「毎日Rp.500(約5円)なんて出せるはずない!!
電気代が払えなくて、もし施設が止まってしまうようなことが起きたら大変だ!!」

と言い始めたのです。
それでも、

「以前のミーティングでは、みなさん払えると言っていましたよ。
それに、これまではやる気で一杯だったじゃないですか?どうしたんですか??」

と言ってもだめです。
どうやらこの方は、コミュニティ内でも有名な「何でも反対する人」だったようです。。。
結局、コミュニティの人たちもこの方にたてつける人はいないようで、プロジェクトの実施はなしということになってしまいました。

今までの苦労は何だったのか。。。

そして次の日はプカロンガン市政府とのミーティング。

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きのうのミーティングの報告をし、早速新しいコミュニティを探さなくては!ということになりました。

それで、早速見てきました。
果てしなく道が続いているコミュニティです。コミュニティの端から端までは400mほどあるそうです。

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まだ測量調査などをしなくてはいけないことを考えると、大急ぎではじめないと間に合わない!
どこらへんに処理施設を建設できそうかなど、見て回ります。

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ここはどうだ、土地は傾斜があるのかないのか、排水路の水はどっちの方向に流れているんだ、
などなど、見て回ります。

3_2013082214421374b.jpg

コミュニティ内のおじさんたちにも、話を聞き、地図を見せてもらい、何家族が住んでいるのか、
などを聞きます。

それじゃ、何となくできそうだから住民ミーティングをさっそく持とう!
ということになりました。
今度こそうまくいきますように!!!


そして、テガール市へ移動です。
今日はスレロック地区、といっても以前のスレロック地区とは違うコミュニティへ。
実は、テガール市の第2の処理施設建設予定地区は、同じスレロック地区内なのです!

こちらのコミュニティでは、隣接する隣組が共同で1つの処理施設建設に参加することになっています。
始めに決まっていたコミュニティでは参加人数が少なかったので、隣のコミュニティに声をかけたところ
参加したいとの返事だったそうです!

今日は、その隣のコミュニティの住民の方々を対象とした説明会です。

1_2013082215572284a.jpg

表から見えるのはこんな感じだったので、参加者は男性だけかなぁと思いきや!
裏の部屋には女性もたくさん参加されていました!

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そして、この隣のコミュニティでは希望する全部のご家庭が処理施設につなげられるわけではないところが申し訳ないところ。というのは、予算的に最高で70家族分までしか処理ができないからなのです。
技術調査の結果、どこのおうちまではプロジェクトに参加できますよ、とお知らせしましたが、

「それじゃ、うちはだめだわ。。。」

と、がっかりされているお母さんもいらっしゃいました。
本当に申し訳ないです。。

このプロジェクトが成功して、新たな施設の建設があるように!と祈らずにはいられません。


<APEX尾上>




政府主催のバリ島での会議

久しぶりにバリ島に行きました。

インドネシア中央政府が主催する排水処理事業に関するプロジェクトの報告会というのがあり、
その中で、APEXが行っているプロジェクトの紹介をする機会をいただきました!
バリ島でもタバナン県というところで排水プロジェクトを行っているので、それを多くの人に実際に見てもらうことができます!!

実は、私は今回で2回目の訪問♪
前回は処理施設の工事前でしたが、今回はもうすでに完成して、すでに5か月ほど運転をしています。

報告会の前日に、現場を訪問しました。
タバナン県の担当者の方とともに、排水の検査に立ち会いました。
タバナン県の人たち、こんなに立派なキットをもっているんですよ!

kit.jpg

実は、排水のpHが低めで担当の方は心配されていましたが、今日は大丈夫な値でした。
近くの豆腐工場からの排水が原因ではないかと担当者にお話ししています。
入ってくる排水がちゃんとしていれば施設はうまく働くんですよ、と説明。

1.jpg

その後、問題の豆腐工場へ。
こうやって豆腐はつくるんですねー

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排水の量自体は少ないのですが、酸を使って豆腐を固めているようで、排水のpHは低くなってしまっています。
なので、この豆腐工場からの排水は処理施設には入れない方向で行く必要があるかもしれない、とお話しさせていただきました。
この地域には、他にも小規模なお菓子工場やパン工場みたいなものがあり、建設当初に調査したよりも多くの排水が流れてきているという問題もありますが、幸い回転円板がうまく働いているので、排水の濃度はインドネシアの基準を下回ることができています。

そして、次の日からは会議の始まりです。
インドネシア国歌が流れる中で、国旗に敬礼してから会議が始まります。
バリ島の周辺の島々や、ジャワ島からも参加者がありました。

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バリ州でのプロジェクトの進み具合の発表のほかに、中央政府からはインドネシアの国としての取り組みの発表がありました。

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そして、2日目は現場見学です。
APEXのプロジェクトサイトでもあるタバナン県に移動です。
まずはAPEXのプロジェクト紹介。

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90人以上の人が参加していました。
APEXの回転円板を用いた処理方法を初めて聞く人も多く、活発な質疑応答がおこなわれました。

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そして現場見学へ。
ここはAPEXとは別のプロジェクトで作られた排水処理施設です。
嫌気処理という処理方法。かなり施設は大きいなという印象です。

3.jpg

嫌気処理はインドネシアでは一般的に用いられている処理方法ですが、広い土地が必要なので人口密集地域では建設場所を見つけるのが大変だと聞きます。
臭いもかなりするのですが、国のプロジェクトで作っているので立派なマンホールが!
APEXのやつにも欲しいですーー!!

よーし、次はAPEXの処理施設に行くぞ、と思っていましたが、、、

「もう見に行ってきた」と。。。

「は?」

と思いました。
実はこの会議はラマダンというイスラム教徒の方たちの断食の時期に開催されました。
断食ですから、お昼ご飯の時にイスラム教徒の「お祈り組」とそれ以外の人たちの「お昼ご飯組」と別れて、
お昼ご飯後に合流して現場見学へ行くことになっていたのですが。。。

中央政府の偉い人たちは、みんなイスラム教。
お祈りが終わってから、
「時間があるから今から見に行ってしまおう!」
となったようです。

そんなのありですか???!

ていうか、見に行けない人たちもいるじゃないですか!!!

という感じですが、インドネシアはこういう国なんです。。。
偉い方々は

「APEXの処理施設、よかったよー!」

と言っていましたが、こちらとしてもきちんと説明したかった。。。
ただ、結果としては評判も上々で、会議後には

「APEXのプロジェクトで作っている排水処理マニュアルを送付してください」

「回転円板をつかった排水処理施設のプロジェクトをやりたいんだけど、どうしたらいいのかな?」

と言ってくださる方々もいたりしたので、よかったのかな。。。という感じです。

いやいや、それにしてもラマダン恐るべし!



<APEX尾上>

ボーナスカンパ・ご寄附のお願い

時下、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
日頃より、APEXの活動に、ご理解、ご協力をいただきまして、どうもありがとうございます。
 
おかげさまで当会の活動は、このところ目に見える進展があります。排水処理事業では、厖大なニーズを目の前にして、現地に適合的な技術の普及への基盤づくりが進んでいます。バイオマスエネルギー事業では、ガス化と液体燃料生産にかかわる規模の大きい新規事業が始まる見込みです。国内でも、これから適正技術を実践的に担おうとする若い方々のための適正技術人材育成研修が活況のうちに進んでいます。4月には事務局体制・事務所の増強・拡張も行いました。

世界の大多数を占める人たちの立場に立ち、現地に適合的で、人々が参加しやすく、環境にも負担をかけない適正技術は、今後益々その重要性を増してくると考えられ、APEXでは、そのような適正技術の流れを社会に広めていくように努めたいと思っています。
 
活動は順調ですが、会の財政基盤は、外部資金への依存率も非常に高く、脆弱であることを否めません。みなさまからのご寄付は、会の自立運営のために大変貴重なものですので、もしお気持ちに添いましたら、ボーナスカンパ・ご寄附にご協力のほど、よろしくお願いいたします。

[ご寄付の種類]
  一般寄付                 任意の金額を申し受けます
  排水処理プロジェクト賛助金     一口 3,000円
  バイオマスエネルギープロジェクト賛助金 一口 3,000円
  ジャトロファプロジェクト賛助金    一口 3,000円  

[ご寄付の方法]
下記の金融機関またはオンライン募金よりご納入下さい。

 A. 郵便振込みの場合
   口座番号:00100-7-185207
   口座名:特定非営利活動法人APEX 
   ※通信欄にご寄付の内訳をご記入下さい。  
 B. 銀行振り込みの場合
   みずほ銀行 稲荷町支店(店番090)
   口座番号:普通預金 5563772
   ※ご寄付の内容をメール、電話、FAXのいずれかで東京事務所にお知らせ下さい。
 C. ウェブサイトからのお申込
   http://apex.shop-pro.jp/へアクセスして下さい。
   ※クレジットカード(ビザ・マスター)にてお振込みいただけます。

以上

夏季休業のお知らせ

APEXは、下記の期間中、夏季休業とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 2013年8月14日(水)~8月18日(日)

 ※上記期間中のお問い合わせにつきましては、、メールのみ承ります。
  なお、対応にお時間がかかることがございますので、あらかじめご了承下さい。

第10回総会の開催および年次報告書の発行

去る6月23日、早稲田奉仕園YOU-Iホールにて第10回年次総会が開かれ、2012年度の活動と2013年度の計画が審議されました。

 2012年度は、APEX創立25周年にあたる年で、記念の国際会議が開催されたほか、国内では「適正技術人材育成研修」も始まりました。海外事業では、これまで開発してきた排水処理設備のモデルが本格的に普及する段階となり、バイオマスエネルギー事業では、ガス化とエタノール合成を組み合わせた新規プロジェクトが条件付採択となるなど、動きの多い年でした。

 当日は、APEX正会員、賛助会員の多くの方にご参加いただき、プロジェクト毎にパワーポイントなどを用いて活動の詳細を報告させていただくと、さまざまなご質問やアドバイス等をいただきました。今回は若手会員の方の姿も目立ち、特に、国内活動の計画部分についてご意見をいただいたこと、一部活動へも協力いただくこととなったことは、担当分野でも一歩前進を感じる場面でした。役員人事にも少々変化があります。

第10回年次総会
(第10回総会の様子)


 2012年度の活動および2013年度の活動については無事に承認されましたので、APEXは新体制のもとで、新年度の活動を行っていくことになります。引き続きご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 なお、2012年度の年次報告書は7月31日付けで発行されました。会員のみなさまへは郵送させて頂きましたほか、電子版をHPに掲載いたしましたので、ご関心がございましたら「年次報告書・定款」のページからご覧ください。

(APEX事務局 三木)






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