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特定非営利活動法人APEX
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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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ニュースレターTekno Limbah 第1号が発行されました

こんにちは、排水処理事業担当の三木です。

ジョグジャカルタにある活動拠点、PUSTEKLIM(読み方:プステクリム、排水処理適正技術センター)にて、7月下旬にニュースレター「TEKNO LIMBAH」(テクノリンバ)第1号が発行されましたので、ご紹介します。

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本事業におけるニュースレターの発行・配信は、情報提供分野の活動として位置付けられており、排水処理関連の政府機関や大学、企業、NGO等約700か所を対象に、年2回送付しております。

初回の今号では、事業開始のお知らせや活動のアウトライン、センターが推奨する技術内容についてなど、概要のご紹介に始まり、事業対象地である西ジャワ、中部ジャワ、南カリマンタンでの活動の状況やその中のローカルコミュニティでの実際の活動の進捗をご報告する記事が掲載されています。

下はローカルコミュニティへの導入事例となりますが、ジョクジャカルタ特別州の北部に位置するチョンドンチャトゥール地区の排水処理設備の改善について書かれています。
インドネシア語ですが、よろしければどうぞご覧ください(*^^*)
・・・余談ですが、最近は、日本語-インドネシア語翻訳もgoogle等でできるようになりました・・・お時間がございましたら、そのようなものを通じてお読みいただくのもよろしいかと思います。

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チョンドンチャトゥール地区には、もともと政府が設置した排水処理設備がありました。しかし、臭気が発生するため住民の方には不評で、次第に使う方が少なくなっていったそうです。この問題を解決するために、PUSTEKLIMでは、安価で場所を取らない好気性処理設備の追加を提案させていただき、住民の合意を得て、現在改造工事が進行しているところです。

こちらの地域で見られる臭気などの問題は、他の地域でも見られるものであるため、この記事は、インドネシアのコミュニティにおける典型的な事例としての見方もできると思います。

インドネシアでは、コミュニティ排水処理というと、嫌気性処理技術が導入されることが多いですが、それでは処理水の品質は不十分なままで、臭気の問題も発生しがちです。これには、地方自治体に配分される予算規模に見合う技術が上記の技術以外に知られていないことが要因の一つであると思います。

ニュースレターをご覧になった方が、嫌気性の排水処理技術以外の選択肢があることや日本からの支援事業にまだコミットできるということを知っていただけることを願っています。

(APEX三木)

11/4,5国際会議登壇者のご紹介―サイモン・トレース氏

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適正技術の開発と普及を促すセクター横断的なプラットフォームとして「適正技術フォーラム」を設立すべく準備が進んでいます。先の2017年5月21日(日)には、その準備イベントが開催されましたが(準備イベントのご報告はこちらから)、現在、委員による要綱などの検討が進んでおり、11月4日、5日に開催される国際会議をもって、正式に設立をする予定となっています。プログラムも非常に良い方向に固まりつつあり、今回の記事では予告編的に、11月5日にご登壇される予定の、プラクティカル・アクションのサイモン・トレース氏をご紹介したいと思います。

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時間意識の中の生と死―2017年「開発とNGO」研究会第3回

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 8/6(日)に、2017年度「開発とNGO」研究会の第3回を『時間の比較社会学』をテキストに開催しました。今回は、会場をAPEX東京事務所に移しての開催となりましたが、この研究会自体が実はもともと事務所でやっていたものなので、ある意味でホームカミング的な雰囲気の中、活発な議論が交わされました。(写真はテキスト新書版の表紙にある「太陽の石」。今回のコメンテーターの方が、6月にちょうどメキシコを訪れたとのことで撮影してきてくださいました)

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7/25、26 ジョクジャカルタで排水処理研修が行われました

排水処理事業では、7月25,26日に、ジョグジャカルタでプログラム研修が行われました。

インドネシアでの排水処理技術(小規模な生活排水処理技術)というと、安価な方法として嫌気性処理技術が知られていますが、これだけでは、環境基準上も衛生上も処理が不十分です。

そこに好気性処理をプラスすることで、安価でありながら、環境規準を満たす処理ができ、生活環境改善をはかる技術になることを知っていただくことが、研修の趣旨です。

参加いただいたのは、APEXの推奨する排水処理技術の普及を重点的に行おうとしている地域(中部ジャワ、西ジャワ、ジョクジャカルタ等)の政府の方や環境改善の施策を行うファシリテーターなど、25名の方々です。

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代表の田中も複数の講義(インドネシア語)を担当

1日目は講義が中心、2日目はフィールドワークと設計演習が中心となりました。

例として、1日目のスケジュールを下記にご紹介いたします。
(下記はインドネシア語のスケジュールの翻訳ですが、意訳で恐縮です笑)

09:00-     オープニング
09:15 – 10:15  [講義1]好気性処理の組み合わせによるコミュニティ排水嫌気性処理の機能向上について
10:15 – 10:30  コーヒーブレイク
10:30 – 11:15  [講義2]処理水の性状について(品質および重要な要素について)
11:15 – 12:00  [講義3]管渠について(配管、処理槽の管理、つなぎこみ等)
12:00 – 13:00  ランチブレイク
13:00 – 13:45   [講義4]排水の前処理方法について
13:45 – 14:45   [講義5]好気性排水処理プロセスについて
14:45 – 15:00   コーヒーブレイク
15:00 – 16:00  [講義6]嫌気性排水処理プロセスについて
16:00 – 17:00   設計演習1

1つ1つの話はコンパクトではありますが、排水処理技術やインドネシアの処理の現状等を広くカバーしている内容になっています。専門性も高く、結構なハードスケジュールではないか思いますが、飛び石状にブレイクタイムも設けられているのです。
これは現地の流儀とのこと。
そろそろ疲れたな、というタイミングに一服できて楽だと思いますし、最後まで話を聞いてもらえて助かりました。
(ただ、一回休憩に入ってしまうと定刻の再開は難しい、、、という苦労はあるのですが。笑)

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質問も多く寄せられ、実際の嫌気性処理設備における問題を相談される方や導入を検討したいという声も

2日目は、既に建設・稼働しているコミュニティ排水処理設備を見学と設計演習を行いました。

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上の写真のトゥルン地区は、もともと嫌気性処理設備がありましたが、臭気が問題視されていました。
プステクリム(排水処理適正技術センター)でご相談をお受けした後、好気性処理部分が導入されましたが、費用は、住民の方々が協力して工面したとのことでした。
実際の処理設備では、処理が進むと臭いがしなくなっていくことを体感。また、参加者の方々の関心は、ランニングコストや停電の際の処置等、実際の運営上にあるようで、多くの質問が寄せられていました。

設計演習では、参加者の方が設計計算をして、仮想のコミュニティへの処理設備の設置をシミュレートしました。

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秀逸なできばえに、会場から拍手が

最後に、集合写真を撮りました。
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当プロジェクトが開始されてから初めての研修でしたが、排水処理技術とインドネシアでの現状への理解が進み、推奨する技術の導入に前向きな話も多々聞かれ、良い機会となったと思います。

今回のような機会も生かしながら、推奨技術の周知と普及が促進されるように働きかけられればと思います。

(APEX 三木)






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