第4回研究会のご報告と次回のご案内
本格的にムシ暑い季節になりました、いかがお過ごしですか?インターンの金子です。
7月4日に開かれた第4回研究会のご報告をいたします。
今回、テキストとして竹田青嗣著 『人間の未来-ヘーゲル哲学と現代資本主義-』を読み合わせました。
本書は、ヘーゲル論を中心とした近代社会における哲学論の解釈により、近代国家や国家の構造を把握するとともに、現代社会の矛盾を克服して持続可能な社会を築くための原理について論じています。
本書の中で、竹田さんは、欲望の普遍的な闘争を制するためには法国家・資本主義そのものを棄却して新しいものを選択できないという見地から、対立を調整していく国家を形成する方向性で論じていますが、一方で、第2回目の研究会で取り上げた見田さんの見解では、現在の資本主義システムは、「共同体」が自由を保証し合いながら、自然や他者からの収奪を必要としない“自由な社会”をつくりだすという必要性が論じられています。ディスカッションの中では、「見田さんの描くもののほうが相乗的で長いスパンを考えれば理想的ではあるが、地球温暖化や南北問題など早急な解決を要する問題を考えると、竹田さんの論にも説得力を感じる」、という意見が出て、両者の見解について幅広い意見交換がなされました。
また、「人間的『自由の本質』」という章では、近代人の生の目標や対象(ほんとう)について解説されているのですが、(ほんとう)の中で、近代社会における自由な人間関係を築く理念として紹介されている仕事の概念「ほんとうの仕事」について、どのような範囲までそう呼ぶのか、様々な例を挙げつつ考えました。

第4回研究会の様子
さて、次回8月1日(日)の研究会のご案内です。
第5回目は、テキストに広井良典著『グローバル定常化社会-地球社会の理論のために-』、副読本として、広井良典著『持続可能な福祉社会』を使用します。
ご関心がございましたら、ふるってご参加ください。
7月4日に開かれた第4回研究会のご報告をいたします。
今回、テキストとして竹田青嗣著 『人間の未来-ヘーゲル哲学と現代資本主義-』を読み合わせました。
本書は、ヘーゲル論を中心とした近代社会における哲学論の解釈により、近代国家や国家の構造を把握するとともに、現代社会の矛盾を克服して持続可能な社会を築くための原理について論じています。
本書の中で、竹田さんは、欲望の普遍的な闘争を制するためには法国家・資本主義そのものを棄却して新しいものを選択できないという見地から、対立を調整していく国家を形成する方向性で論じていますが、一方で、第2回目の研究会で取り上げた見田さんの見解では、現在の資本主義システムは、「共同体」が自由を保証し合いながら、自然や他者からの収奪を必要としない“自由な社会”をつくりだすという必要性が論じられています。ディスカッションの中では、「見田さんの描くもののほうが相乗的で長いスパンを考えれば理想的ではあるが、地球温暖化や南北問題など早急な解決を要する問題を考えると、竹田さんの論にも説得力を感じる」、という意見が出て、両者の見解について幅広い意見交換がなされました。
また、「人間的『自由の本質』」という章では、近代人の生の目標や対象(ほんとう)について解説されているのですが、(ほんとう)の中で、近代社会における自由な人間関係を築く理念として紹介されている仕事の概念「ほんとうの仕事」について、どのような範囲までそう呼ぶのか、様々な例を挙げつつ考えました。

第4回研究会の様子
さて、次回8月1日(日)の研究会のご案内です。
第5回目は、テキストに広井良典著『グローバル定常化社会-地球社会の理論のために-』、副読本として、広井良典著『持続可能な福祉社会』を使用します。
ご関心がございましたら、ふるってご参加ください。
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