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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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【報告】第7回(最終回)「開発とNGO」研究会

少し前のことになりますが、10月30日に第7回「開発とNGO」研究会を行いました。

第7回は、シリーズ「貧困の構造とその克服」の最終回として、「私が考える貧困の構造とその克服」というタイトルで、まとめの議論を行いました。参加者の方々には、貧困をもたらしている要因・構造についてのお考えや問題の克服のための方策・アイデアを提出していただき、それをもとにフリーディスカッションを行うといった内容です。当日は8名が参加しました。

研究会3
(第7回研究会は「私が考える貧困の構造とその克服」)

このシリーズで主要な関心事の1つが「貧困とは何か」ということでしたが、一般的に貧困の尺度を所得とする考え方が主流になりつつある中で、見田宗介が『現代社会の理論』でとりあげている中国南部の少数民族のお年寄りの例(1日の収入が0.13ドルほどの生活でも、長生きの秘訣を「悩みがないこと」と語っている)を見ると、貧困が所得という尺度だけではとらえられないものであることが分かります。

貧困をどのような尺度でとらえるかは難しい問題で、そのため貧困解決のための対策も個別のケースを考えなくてはいけないと思います。
本シリーズで取り上げた著作をもとにする限りでは、貧困には、1.生きるために必要な物資や収入が得られない状態、そして、2.ある程度収入がありながら、ある経済社会のなかでは不十分であるために陥る貧困 3.心の貧困と、少なくとも2、3のケースがありました。従ってそれらの解決策も別個に考えた方が多かったです。

研究会4
(さまざまな貧困の状態をどう克服するか?)

1.のケースを絶対的な貧困とすると、その解決には、それを引き起こす社会構造の変革や救済の仕組み(例えばCSRや寄付行動)、自治的な互助組織や経済活動(ソーシャルビジネスのようなもの)、そして開発にも適正技術など自立発展性を高める仕組みが必要ではないかというご意見があがりました。
また、2.の相対的な貧困や心の貧困に関しては、セーフティネットの拡充など政策の発動、ローカルな互助制度の再構築・連携が有効なのではないかという意見が多かったです。また、現在の働き方や補償の問題を実例から指摘する方もおり、さまざまな側面から議論できたと思います。

さらに、これらの対策はいずれも短期的、対処療法的なもので、根本的・長期的対策としては、資本主義の原理的な見直し、科学技術のあり方の見直し、そしてそれらによる社会の産業や生活のあり方の変換が必要だろうというまとめ的なご意見もありました。

私が考える貧困の構造とその克服2
(最後に、来年はどのようなシリーズをやってみたいかもお聞きしました)

これらの解決策をどのように実行していくかということは今回充分議論できなかったところではありますが、貧困の克服を考えるとき、寄付や自助努力という側面だけを考えるのではなく、その歴史的、構造的な背景も含め貧困者の陥っている状況への理解が進むことが克服への具体的な一歩となるということは言えるように思います。

(APEX 三木)
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