【MARIの突撃レポート】第五弾「1月の活動報告と2012年のAPEX」
今回は、排水処理事業に加え、バイオマスエネルギー事業や2012年のAPEXの抱負について田中さんに聞いてみました!!それでは早速インタビュースタート!! なお、詳しくは、APEX通信(会員向け)でご報告します。
Q1.先月(1月)はどんな活動をされましたか。
A1.今月の目玉となるイベントは、中央政府の水供給・環境改善ワーキンググループ(Pokja AMPL)で、PUSTEKLIMの技術を紹介することでした。はじめは1月の第2週に行われる予定でしたが、結局は1月24日開催となりました。その待ち時間に、ソロ(スラカルタ)やバリ島のタバナンへ行って、地方政府と打ち合わせをしたり、住民と会合をもったりしました。
Q2.ワーキンググループでは、どんなことが議論されましたか。
A2.これまでインドネシアでコミュニティ排水処理というと、ほぼ選択の余地なくBORDA(ドイツのNGO)の嫌気性処理が使われてきました。実はもっといろいろな技術選択があり、それぞれプラス・マイナスがあるので、ケース・バイ・ケースで最適な技術を選べるように、技術選択の幅を広げようというのが会議の趣旨です。国家開発企画庁、公共事業省、世界銀行などから約15名が参加し、PUSTEKLIM、BORDA、IATPI (インドネシア環境改善技術専門家連合)、BPPT(インドネシア技術応用評価庁)の4団体が、それぞれの手持ちの技術を紹介しました。その結果、今回の参加者だけで情報共有するのではもったいないので、更に範囲を広げて人を集め、次の会合をもとうということになりました。
Q3. 政府との打ち合わせはどうでしたか。
A3.12日にタバナン、20日にソロで地方政府との打ち合わせを行いました。タバナンでの打ち合わせは順調で、近々合意書にサインすることになるのではないかと思います。ソロはプロジェクトの経費を今年の予算に組み込むのが間に合わなかった言われてしまい、その対策を考えました。
Q4.住民の反応はどうでしたか
A4. 今回、タバナン県のモデルシステム設置候補となっているコミュニティの住民と会合を行いました。みなさん昼間は働いているので、夜の7時から、コミュニティ内の学習塾風の教室の中でミーティングをやりました。今回のプロジェクトで住民との会合をもったのは初めてでしたが、やはり、直接住民と接してやりとりするのは迫力があります。少しでも金を出さなければならないのならやりたくない、他でやればいいじゃないか的な、生の意見がいろいろと出てきます。ただ、具体的にどのようなことをやるのか、そうすると何がいいのかと、だんだん説明していくうちに、「わしは大賛成じゃ」、「俺も賛成」という声が出てくるようになって、おおよそポジティブな流れで終わりました。ただ、まだ話し合いを続けていく必要があります。
Q5.しばらく排水処理事業の話題が続いていますが、バイオマスエネルギー事業に何か動きはありますか。
A5.バイオマスエネルギー事業にはガス化事業とジャトロファ事業がありますが、ガス化の方は、次の段階のプロジェクト形成に向けて、セミコマーシャルくらいのプラントをつくり、かつ生成ガスからメタノール合成をするというプロジェクトの申請を出したところです。ジャトロファの方は動きがあり、1月から特別価格で種子の買い取りが始まりました。やはり住民の反応がずいぶん違います。これからどこまで集まるか、注目したいです。
Q6. それでは最後に、APEX創立25周年という節目を迎える2012年のAPEXの抱負はなんですか。
A6. APEXで取り組んできたような適正技術の開発は、これからの世界にますます必要とされるものになっていくと思うので、それを担っていく人がこれからぞくぞくと出てきてほしいです。そのための研修プログラムを始める準備が進んでいます。今は、東京、ジョクジャカルタ、フローレスと3つの拠点ができた状況ですので、それを足場に、さまざまな新しいプロジェクトも展開されていくと思います。全体として、適正技術を、ひとつの大きな流れにしていくことが今後の課題ではないかと。
以上1月のインタビューでした。今回のインタビューは、良くも悪くもインドネシアの国民性が伺えたような気がしました。お話しにもありましたが、今年はAPEX創立25周年です。NGOとしては比較的歴史が長い団体なのではないでしょうか。現在、排水処理事業、バイオマスエネルギー事業両者に、大きな動きが見えています。今後も、APEXの活動にご注目いただけると嬉しいです。(APEX北田万理)
Q1.先月(1月)はどんな活動をされましたか。
A1.今月の目玉となるイベントは、中央政府の水供給・環境改善ワーキンググループ(Pokja AMPL)で、PUSTEKLIMの技術を紹介することでした。はじめは1月の第2週に行われる予定でしたが、結局は1月24日開催となりました。その待ち時間に、ソロ(スラカルタ)やバリ島のタバナンへ行って、地方政府と打ち合わせをしたり、住民と会合をもったりしました。
Q2.ワーキンググループでは、どんなことが議論されましたか。
A2.これまでインドネシアでコミュニティ排水処理というと、ほぼ選択の余地なくBORDA(ドイツのNGO)の嫌気性処理が使われてきました。実はもっといろいろな技術選択があり、それぞれプラス・マイナスがあるので、ケース・バイ・ケースで最適な技術を選べるように、技術選択の幅を広げようというのが会議の趣旨です。国家開発企画庁、公共事業省、世界銀行などから約15名が参加し、PUSTEKLIM、BORDA、IATPI (インドネシア環境改善技術専門家連合)、BPPT(インドネシア技術応用評価庁)の4団体が、それぞれの手持ちの技術を紹介しました。その結果、今回の参加者だけで情報共有するのではもったいないので、更に範囲を広げて人を集め、次の会合をもとうということになりました。
Q3. 政府との打ち合わせはどうでしたか。
A3.12日にタバナン、20日にソロで地方政府との打ち合わせを行いました。タバナンでの打ち合わせは順調で、近々合意書にサインすることになるのではないかと思います。ソロはプロジェクトの経費を今年の予算に組み込むのが間に合わなかった言われてしまい、その対策を考えました。
Q4.住民の反応はどうでしたか
A4. 今回、タバナン県のモデルシステム設置候補となっているコミュニティの住民と会合を行いました。みなさん昼間は働いているので、夜の7時から、コミュニティ内の学習塾風の教室の中でミーティングをやりました。今回のプロジェクトで住民との会合をもったのは初めてでしたが、やはり、直接住民と接してやりとりするのは迫力があります。少しでも金を出さなければならないのならやりたくない、他でやればいいじゃないか的な、生の意見がいろいろと出てきます。ただ、具体的にどのようなことをやるのか、そうすると何がいいのかと、だんだん説明していくうちに、「わしは大賛成じゃ」、「俺も賛成」という声が出てくるようになって、おおよそポジティブな流れで終わりました。ただ、まだ話し合いを続けていく必要があります。
Q5.しばらく排水処理事業の話題が続いていますが、バイオマスエネルギー事業に何か動きはありますか。
A5.バイオマスエネルギー事業にはガス化事業とジャトロファ事業がありますが、ガス化の方は、次の段階のプロジェクト形成に向けて、セミコマーシャルくらいのプラントをつくり、かつ生成ガスからメタノール合成をするというプロジェクトの申請を出したところです。ジャトロファの方は動きがあり、1月から特別価格で種子の買い取りが始まりました。やはり住民の反応がずいぶん違います。これからどこまで集まるか、注目したいです。
Q6. それでは最後に、APEX創立25周年という節目を迎える2012年のAPEXの抱負はなんですか。
A6. APEXで取り組んできたような適正技術の開発は、これからの世界にますます必要とされるものになっていくと思うので、それを担っていく人がこれからぞくぞくと出てきてほしいです。そのための研修プログラムを始める準備が進んでいます。今は、東京、ジョクジャカルタ、フローレスと3つの拠点ができた状況ですので、それを足場に、さまざまな新しいプロジェクトも展開されていくと思います。全体として、適正技術を、ひとつの大きな流れにしていくことが今後の課題ではないかと。

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