ジャワ島中部地震救援活動(6/17)
(6月17日)
前回の報告で、6月6日までで緊急支援物資の配布はひととおり終え、6月7日から復興対策中心の活動に切り替わっていると書きましたが、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)120ユニットの建設は、今日(6/17)中か、遅くとも明日の朝には設置が終わります。住民から要望を集めたところ、さらに42件のMCK設置希望があり、追加で設置していく計画です。MCKには腐敗槽などの地下部分と、柱、壁、屋根などの地上部分がありますが、これまでにつくったものは、地下部分は長期の使用に耐えるものの、地上部分は仮設的なものでした。今後は、どうせつくるのであれば長く使えたほうがいいと、地上部分も半恒久的な設備とするように方針転換していくそうです。コスト的にも、仮設MCKも半恒久的なMCKも共に、一部屋あたり200万ルピア程度(約3万円)と、あまり変わりません。(仮設MCKは10部屋あるので、約30万円。半恒久的なMCKは2部屋なので、約6万円)
ディアン・デサ財団では、これまでバントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡でMCKを設置してきましたが、今後も対象地域は同じとのことです。但し、あまり行政区画にこだわらず、それぞれの地域を地理的ゾーンとしてフレキシブルにとらえています。水の浄化装置を用いた一日20~25トンの安全な水の供給も、この6つの地域で続いています。
一方、今回の地震により、井戸も大きな被害を受けています。瓦礫が入ってしまったり、泥が湧き出したり、枯れてしまったりと被害の様相も程度もさまざまです。当面、上の6つの地域の1000本の井戸を修復する作業にとりかかります。事前調査の結果、被害の程度で分類すると、軽微なもの40%、中間的なもの30%、深刻なもの30%といった割合で、それぞれ4600円、1万円、2万5千円ほどの修復費がかかるそうです。
さらに、現在テント暮らしをしている被災者が多いですが、あと3,4ケ月で雨季が始まることもあり、住居の復興が重要な課題となっています。まだ構想段階ではありますが、耐震性、耐久性のある素材で家の骨組みだけをつくり、それを住民に引き渡すことで住宅再建を支援することが検討されています。住民が、その骨組みをもとに間仕切りや増設をしていけば、安心して住める家が早期に建設できることになります。
地震の被災者の支援でおおわらわなのに、今度はムラピ山の活動が再び活発化し、火山灰や溶岩の流出によって、山麓の村に被害が出始めています。6月14日の流出で、スレマン県の4つの村(クプハルジョ、ウンブルハルジョ、グラガハルジョ、ウキルハルジョ)とクラテン県の3つの村(バレランテ、パンガン、シドレジョ)の水のパイプラインが壊れ、水供給が断たれてしまいました。これらの村は、クプハルジョ村に近いベベングの泉を水源としており、ディアン・デサ財団がまだ創立間もない頃に、その泉から水供給のパイプラインを設置したものです。施設が老朽化してきたため、つい最近更新したばかりでした。ディアン・デサ財団では、これらの村にも応急的な浄水の供給を始めています。今後設備の被害状況を調査した上で、パイプラインの修復活動も始まるものと思われます。ジョクジャカルタとその周辺は受難の日々です。
(田中直)
(7月25日追記、MCKの値段が間違っていたので、訂正しました。)
前回の報告で、6月6日までで緊急支援物資の配布はひととおり終え、6月7日から復興対策中心の活動に切り替わっていると書きましたが、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場のコンプレックス)120ユニットの建設は、今日(6/17)中か、遅くとも明日の朝には設置が終わります。住民から要望を集めたところ、さらに42件のMCK設置希望があり、追加で設置していく計画です。MCKには腐敗槽などの地下部分と、柱、壁、屋根などの地上部分がありますが、これまでにつくったものは、地下部分は長期の使用に耐えるものの、地上部分は仮設的なものでした。今後は、どうせつくるのであれば長く使えたほうがいいと、地上部分も半恒久的な設備とするように方針転換していくそうです。コスト的にも、仮設MCKも半恒久的なMCKも共に、一部屋あたり200万ルピア程度(約3万円)と、あまり変わりません。(仮設MCKは10部屋あるので、約30万円。半恒久的なMCKは2部屋なので、約6万円)
ディアン・デサ財団では、これまでバントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡でMCKを設置してきましたが、今後も対象地域は同じとのことです。但し、あまり行政区画にこだわらず、それぞれの地域を地理的ゾーンとしてフレキシブルにとらえています。水の浄化装置を用いた一日20~25トンの安全な水の供給も、この6つの地域で続いています。
一方、今回の地震により、井戸も大きな被害を受けています。瓦礫が入ってしまったり、泥が湧き出したり、枯れてしまったりと被害の様相も程度もさまざまです。当面、上の6つの地域の1000本の井戸を修復する作業にとりかかります。事前調査の結果、被害の程度で分類すると、軽微なもの40%、中間的なもの30%、深刻なもの30%といった割合で、それぞれ4600円、1万円、2万5千円ほどの修復費がかかるそうです。
さらに、現在テント暮らしをしている被災者が多いですが、あと3,4ケ月で雨季が始まることもあり、住居の復興が重要な課題となっています。まだ構想段階ではありますが、耐震性、耐久性のある素材で家の骨組みだけをつくり、それを住民に引き渡すことで住宅再建を支援することが検討されています。住民が、その骨組みをもとに間仕切りや増設をしていけば、安心して住める家が早期に建設できることになります。
地震の被災者の支援でおおわらわなのに、今度はムラピ山の活動が再び活発化し、火山灰や溶岩の流出によって、山麓の村に被害が出始めています。6月14日の流出で、スレマン県の4つの村(クプハルジョ、ウンブルハルジョ、グラガハルジョ、ウキルハルジョ)とクラテン県の3つの村(バレランテ、パンガン、シドレジョ)の水のパイプラインが壊れ、水供給が断たれてしまいました。これらの村は、クプハルジョ村に近いベベングの泉を水源としており、ディアン・デサ財団がまだ創立間もない頃に、その泉から水供給のパイプラインを設置したものです。施設が老朽化してきたため、つい最近更新したばかりでした。ディアン・デサ財団では、これらの村にも応急的な浄水の供給を始めています。今後設備の被害状況を調査した上で、パイプラインの修復活動も始まるものと思われます。ジョクジャカルタとその周辺は受難の日々です。
(田中直)
(7月25日追記、MCKの値段が間違っていたので、訂正しました。)
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