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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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ジャワ島中部地震救援活動(7/8)

(7月8日)
大きく傾いた、開発会計検査院ジョクジャカルタ支局の建物 大きく傾いた、開発会計検査院ジョクジャカルタ支局の建物

 一時日本に戻っていましたが、昨日(7月7日)から再びジョクジャカルタに入りました。今日は、JVC(日本国際ボランティアセンター)の紹介で見えた写真家の管洋志(すが・ひろし)さんと一緒に、バントゥル県プレレット郡の現場を回りました。もっとも被害の大きかった地域のひとつですが、先月と比べて、壊れた家の瓦礫の片付けがずいぶん進んできたなと感じました。以前は、レンガや瓦や壊れた家具などが散乱した地震直後の状態そのままのところが多かったですが、今は、まだ使えそうな建材は家の周囲に積み上げられ、使える家具はテントや仮設の小屋に収まり、使えないものは持ち去られています。ただ本格的な住宅の再建にはまだあまり手がついておらず、テントと合わせて、竹で編んだ壁材やトタン板、プラスチックの袋など手に入るものを組み合わせてつくられた仮設的な住まいが目立ちます。壊れた家の床をそのまま使い、その上に掘立小屋を建てて住んでいるケースもよく見かけました。中には、地面に落ちた屋根をそのまま仮設住宅として使っている住民もいます。地面の上にすぐ屋根裏部屋があるような感じになります。この住居に関する状況は地域によって差があるようですので、また他の地域も回ってみたいと思います。

仮設小屋で暮らす被災者(バントゥル県プレレット郡プンクラン村) 地面に落ちた屋根の中で暮らしている住民がいた(プレレット郡プンクラン村)
(左図)仮設小屋で暮らす被災者(バントゥル県プレレット郡プンクラン村)
(右図)地面に落ちた屋根の中で暮らしている住民がいた(プレレット郡プンクラン村)

 ディアン・デサ財団の救援活動としては、MCK(トイレと水浴び場と洗濯場を組み合わせたもの) づくりの第一段階として、120ユニットの建設を終えています。この第一段階のものはトイレ5室、水浴び場4室、洗濯場1室からなっていますが、腐敗槽などの地下部分は長く使えるものの、壁や屋根など地上部分は数ヶ月程度しか持たない仮設的なものです。今後は、同じつくるのであれば長く使えるものがいいと、半恒久的なMCKをつくっていくことになっています。半恒久的なMCKは1ユニット二部屋のみで、それぞれの部屋がトイレ、水浴び、洗濯に兼用できます。住居に隣接してつくり、当面は5,6家族に共同で使ってもらいますが、住宅の復興が進み平常化すれば、いずれかの家族にそのまま使ってもらうことになります。このため、設置場所を決めるための住民との話し合いに時間をかけて、ていねいに合意を得たとのことです。既に170ユニットを設置する準備がととのい、来週から工事が始まります。一方、要望は2100ユニット分ほども寄せられており、最低でも合計560ユニットまでは設置するとのことでした。

完成したMCK(トイレ+水浴び場+洗濯場) MCKの内部(トイレ) MCKの中で遊んでいる子供
(左図)完成したMCK(トイレ+水浴び場+洗濯場)
(中央図)MCKの内部(トイレ)
(右図)MCKの中で遊んでいる子供

 壊れた井戸の修復も、来週から始まるそうです。水が出てくること、労働力や材料の提供など住民自身からも一定の貢献があることを条件にして修復するものを選び、計750本から1000本の井戸の修復に当たるとのこと。修復した井戸は、当面は近所で共用し、復興が進めば、もとの持ち主が使うものとなります。井戸の中にたまった泥を吸い上げるために、ポンプ二台を購入済みです。

泥で埋まった井戸(バントゥル県プレレット郡プンクラン村) 泥で埋まった井戸(バントゥル県プレレット郡プンクラン村)

 浄水の供給活動も続いています。現在は一日40トンほど供給しており、そのうち25トンはバントゥル県の被災地に、15トンは、火砕流で水の供給が止まったムラピ山麓の村に配っています。また、伝染病の蔓延を防ぐため、薬剤で水を滅菌する活動の準備もしているそうです。濁りのある水には、プルと呼ばれる、凝集作用と滅菌作用を併せもった粉末状の浄化剤を、みかけ上澄んだ水には、アイル・ラフマットという、塩素系の液状滅菌剤を、と使いわけます。住民に適正な使い方を伝える必要があるため、女性のボランティア7人が研修を受けています。
 さらに、メルシー・コープ社というアメリカ資本の会社から寄贈を受けた、工具・農具セット計4000セットを配布するそうです。1セットには、手押し車、スコップ、ハンマー、スキ、鍬、ナイフ、ノコギリ、エアーポンプなど11の品目が入っています。これらは、当面は瓦礫の片付けなどに、その後は農具として使えるものです。4000セットというと膨大な量なので、専用の倉庫を借りて、そこに納めているとのことでした。この配布も来週開始されます。
 これらの活動の対象地域は、これまでと同じ6つの地域(バントゥル県のセウォン郡、プレレット郡、イモギリ郡、ドゥリンゴ郡、プンドン郡の5つの郡とスレマン県のプランバナン郡)ですが、新たにグヌング・キドゥール県のパトック郡を加えることが検討されています。
 一緒に現場まわりをしていただいた管さんは、バリ島の写真集など既に30冊もの写真集を出されているとのことでした。地震の被災地で撮られた写真を、アジアで撮られた他の写真とともに展示する写真展を開き、その収益を被災者にご寄付されるそうです。人々の内面を深くとらえようとし、しかもぶしつけではない姿勢に感心しました。インドネシアは、人がおだやかでやさしく、とてもいいところだ、という見解で一致しました。地震もさることながら、APEXのバイオマスガス化のパイロットプラントにもおおいに関心を持って下さり、ずいぶんたくさん質問してくれました。

(田中直)
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