インドネシアスタディーツアー後半(ジョクジャカルタ編)
スタディーツアー一行は、9/17にフローレス島を離れ、バリを経由してジョクジャカルタに入りました。
後半の3日間は、ジョクジャカルタを拠点として行われているAPEXや協力団体の活動を見学します。
初日にあたる9月18日は、はじめに排水処理適正技術センタ―(PUSTEKLIM:読み プステクリム)を訪れました。こちらで、APEXの現地スタッフをご紹介した後、排水処理事業ならびにバイオマスエネルギー事業についてご説明しました。その流れで所内見学へ。

PUSTEKLIMは、協力団体のディアンデサ財団と同じ敷地内にあり、広い土地に事務所やベンケルと呼ばれる工場、エイ皮の加工場等があり、プロジェクトに使われる装置の部品やパイロット的なものが所狭しと置かれています。まずは、ベンケルやガス化のテストプラント、排水処理の回転円板などをご覧いただき、次いで、ディアンデサが普及を進めている「効率の良い調理コンロ」他、「エイ皮の加工場」などもご紹介させていただきました。

次に、オフィスを離れて活動地を見に行きました。

バイオマスのガス化実証テストプラントは、バイオマス廃棄物を効率的にガス化し、燃料生産や発電等への利用へつなげようと開発されたものです。大径のバイオマスを入れることが可能であること、触媒として安価な粘土を使っていること、高カロリーガスが得られることなどに特徴があります。生成するガスの流れや一つ一つの装置の役割などをご説明させていただきました。

次に訪れたのはクリチャック地区です。こちらは、2006年~2008年に実施したコミュニティ排水処理事業(JICA草の根技術協力事業パートナー型)で形成したモデル地区の一つですが、助成期間が終了してからも住民組織が運営・管理を続けています。今回は、地区の中ほどにまでお邪魔して、家々の隙間を縫うように伸びている路地を見ながら、その下に敷設されている管渠システムについて解説していただきました。集められた排水が嫌気性と好気性処理を組み合わせたシステムで処理されていく行程や運営費の集金システムの実際などもご覧いただきました。
もう一つのモデル地区であるスクナン地区も訪れました。こちらでは、住民の方の環境意識が高く、ごみの分別とリサイクルが進んでいて、エコビレッジとして観光地化もしているコミュニティです。処理された排水は、農業用水としても利用されています。2つのコミュニティの違いや技術の導入、合意形成等に関心を持ちながら拝見しました。

2日目は、APEXの協力団体であるディアンデサ財団の活動のご紹介する内容です。はじめに、代表のアントンさんにお話をうかがいました。

そして、活動を実際に見学させていただきます。ディアンデサの活動は様々あるのですが、そのうち、未利用資源の有効活用に関する活動(エイ皮加工)と水供給活動を見学しました。

(エイ皮の加工工場を訪問)
水供給活動では、山麓にある水源からパイプラインを引き、麓の村々に水を供給しています。
昔は水源まで水を汲みに行かなければならず、女性や子供が1日の大半をこのような労働に費やさなくてはならなかったそうです。
水流の分岐点では、それぞれの地域の需要に応じて容量を調節しているという、V字の堰を見ることができました。

毎日夕方に、振り返りと意見交換を兼ねたミーティングを行っていましたが、みなさまからは、事業の全体像を見れたこと、ならびに住民の意識を知ることができたことに関するご感想が多く寄せられていました。事業の背景にあたる社会情勢も含めたお話を聞いたことで、バイオマスエネルギー開発の重要性を認識したという方や、現場を見て感じた難しさ、問題点などに言及されている方もいました。わずかな時間ではありますが、現場で得られる知見の重要性を改めて認識させられた次第です。また、ツアーに対してのご意見などもいただき、事務局としても勉強になりました。
ツアー一行は、最終日にボロブドゥール遺跡を訪れ、市街の自由散策などを楽しんだ後、帰国の途に就きました。

今回は、インドネシアでもとても暑い時期の訪問となり、同行してくれたスタッフのバキさんも、ちょくちょく「PANAS!(暑っ!)」と言いながら回ってくれていました(笑)。受け入れに協力いただいたスタッフのみなさまにも感謝です。どうもお疲れさまでした~。
なお、このツアーで参加者の方が何を感じたかについては、適正技術人材育成研修の中でご報告いただく機会があります。残念ながらこちらは研修ご参加者のみのお受け入れとなっておりますが、他の機会としまして、10/18に行われる「アフタヌーンカフェ10月の会」でもツアーの様子や現地での活動をご紹介させていただく予定です。
こちらはどなたでもご参加いただけるイベントですので、ご関心がございましたらどうぞご参加ください。
(APEX三木)
後半の3日間は、ジョクジャカルタを拠点として行われているAPEXや協力団体の活動を見学します。
初日にあたる9月18日は、はじめに排水処理適正技術センタ―(PUSTEKLIM:読み プステクリム)を訪れました。こちらで、APEXの現地スタッフをご紹介した後、排水処理事業ならびにバイオマスエネルギー事業についてご説明しました。その流れで所内見学へ。

PUSTEKLIMは、協力団体のディアンデサ財団と同じ敷地内にあり、広い土地に事務所やベンケルと呼ばれる工場、エイ皮の加工場等があり、プロジェクトに使われる装置の部品やパイロット的なものが所狭しと置かれています。まずは、ベンケルやガス化のテストプラント、排水処理の回転円板などをご覧いただき、次いで、ディアンデサが普及を進めている「効率の良い調理コンロ」他、「エイ皮の加工場」などもご紹介させていただきました。

次に、オフィスを離れて活動地を見に行きました。

バイオマスのガス化実証テストプラントは、バイオマス廃棄物を効率的にガス化し、燃料生産や発電等への利用へつなげようと開発されたものです。大径のバイオマスを入れることが可能であること、触媒として安価な粘土を使っていること、高カロリーガスが得られることなどに特徴があります。生成するガスの流れや一つ一つの装置の役割などをご説明させていただきました。

次に訪れたのはクリチャック地区です。こちらは、2006年~2008年に実施したコミュニティ排水処理事業(JICA草の根技術協力事業パートナー型)で形成したモデル地区の一つですが、助成期間が終了してからも住民組織が運営・管理を続けています。今回は、地区の中ほどにまでお邪魔して、家々の隙間を縫うように伸びている路地を見ながら、その下に敷設されている管渠システムについて解説していただきました。集められた排水が嫌気性と好気性処理を組み合わせたシステムで処理されていく行程や運営費の集金システムの実際などもご覧いただきました。
もう一つのモデル地区であるスクナン地区も訪れました。こちらでは、住民の方の環境意識が高く、ごみの分別とリサイクルが進んでいて、エコビレッジとして観光地化もしているコミュニティです。処理された排水は、農業用水としても利用されています。2つのコミュニティの違いや技術の導入、合意形成等に関心を持ちながら拝見しました。

2日目は、APEXの協力団体であるディアンデサ財団の活動のご紹介する内容です。はじめに、代表のアントンさんにお話をうかがいました。

そして、活動を実際に見学させていただきます。ディアンデサの活動は様々あるのですが、そのうち、未利用資源の有効活用に関する活動(エイ皮加工)と水供給活動を見学しました。

(エイ皮の加工工場を訪問)
水供給活動では、山麓にある水源からパイプラインを引き、麓の村々に水を供給しています。
昔は水源まで水を汲みに行かなければならず、女性や子供が1日の大半をこのような労働に費やさなくてはならなかったそうです。
水流の分岐点では、それぞれの地域の需要に応じて容量を調節しているという、V字の堰を見ることができました。

毎日夕方に、振り返りと意見交換を兼ねたミーティングを行っていましたが、みなさまからは、事業の全体像を見れたこと、ならびに住民の意識を知ることができたことに関するご感想が多く寄せられていました。事業の背景にあたる社会情勢も含めたお話を聞いたことで、バイオマスエネルギー開発の重要性を認識したという方や、現場を見て感じた難しさ、問題点などに言及されている方もいました。わずかな時間ではありますが、現場で得られる知見の重要性を改めて認識させられた次第です。また、ツアーに対してのご意見などもいただき、事務局としても勉強になりました。
ツアー一行は、最終日にボロブドゥール遺跡を訪れ、市街の自由散策などを楽しんだ後、帰国の途に就きました。

今回は、インドネシアでもとても暑い時期の訪問となり、同行してくれたスタッフのバキさんも、ちょくちょく「PANAS!(暑っ!)」と言いながら回ってくれていました(笑)。受け入れに協力いただいたスタッフのみなさまにも感謝です。どうもお疲れさまでした~。
なお、このツアーで参加者の方が何を感じたかについては、適正技術人材育成研修の中でご報告いただく機会があります。残念ながらこちらは研修ご参加者のみのお受け入れとなっておりますが、他の機会としまして、10/18に行われる「アフタヌーンカフェ10月の会」でもツアーの様子や現地での活動をご紹介させていただく予定です。
こちらはどなたでもご参加いただけるイベントですので、ご関心がございましたらどうぞご参加ください。
(APEX三木)
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