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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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ジャワ島中部地震救援活動(8/23)

APEXの彦坂です。先週、日本に戻ってきました。インドネシアは湿度が低いので気温が高くてもそれほど暑く感じないのですが、日本は蒸し暑いですね。
 さて、ディアン・デサ財団の復興活動の状況についての続報です。
(1)半恒久的なMCK(トイレと水浴び場、洗濯場)の建設
 目標を3300世帯分から4000世帯分に上方修正し、8月23日現在393ユニット(約2800世帯分)完成させ、そのほかに69ユニット(約480世帯分)が建設中。
(2)井戸の修復
 清掃(泥の吸出し)、補修(洗い場等の整備)という2段階で行っており、753本清掃済みで、そのうち150本補修済み。目標は1000本の井戸の修復ですが、今後上方修正される予定。
(3)浄水の供給
 引き続き1日あたり約45トンの浄水を供給中。
 また、第1段階のものとして設置した10室からなるMCK(120ユニット)のうち、もともと住民が住んでいた家の近くにあるものは今後住民の要望があれば半恒久化タイプに改造していくそうです。既に15件の改造の要望があるとのことです。これまでの救援活動の様子はディアン・デサ財団の被災者支援活動の様子にまとめましたので、ご参照ください。

 また8月22日にスマラン市で低価格住宅供給の研修を受けていた研修生2人(佐藤さん、石山さん)がジョクジャカルタを訪れたので、この機会に被災地をまわって頂き、それぞれ感想を書いて頂きました。
(佐藤さん)
 8月23日、ジャワ島地震の被災地に行ってきました。ディアン・デサ財団のスタッフの方2人と研修生の石山さん・私の4人で朝の9時過ぎに事務所を出発し、バントゥル県の2つの村(Sitimulyo村、Srimartani村)とスレマン県Tegaltirto村を回りました。
被災地でもてなしを受ける 私は5月に地震が起きた時には日本にいて、テレビのニュースを通して地震のことを知り、現地の人は大変なのだろうなあ・・・と思っていました。実際に被災した現場に行き、全壊の家が沢山あったり、地震で家族を失くしたという方に会ったり、本当にここで地震が起きたのだということを強く認識しました。訪問した先々で現地の方は笑顔を向けてくれたり、お茶やお菓子でもてなしてくれたりと温かい対応をしてくれました。復興作業も進んでいるようで、昨日は井戸の水を浄化する作業や、各地に建てられたMCKを見ました。作業に当たっている人たちはとても真剣に働いていて、見学のみで何も出来ない自分が申し訳なくなりました。事務所に戻ってきてから聞いた話では、復興作業に現地の方を雇い、支援金が現地に行きわたるようにしているとのことで、いい方法だと思いました。
 今までの私は、この地震をニュースで知ってはいたし、現地の人が早く元通りの生活を取り戻し、心の傷が癒えていけばいいと思っていました。しかし実際に現地に行って、私が願っていた「生活を取り戻す」までの期間もそこで生きる人には「生活」であって、勝手にゴールばかりを願い、その過程の大切さに気づくことが出来ませんでした。色々感じたことがあり、しかしそれをうまく言えませんが、どうか今の作業の日々がうまく進んでいくようにと思いました。
(石山さん)
 震災直後より始まった第一段階の緊急支援を終え、6月11日より継続して第二段階の復興支援を行っている。今回、その第二段階の復興支援のうち、井戸の洗浄、浄水の供給、MCK(トイレ・水浴び・洗濯場)の現場を見て回った。
家の中にある井戸の清掃中 まず、井戸の洗浄をSitimulyo村で見た。井戸の配置は屋内・屋外、個人・共用と様々あるが、今回私が見たのは家の中に井戸がある家での泥の吸出し作業である。玄関をはいってすぐ、階段の下に井戸があり作業のため玄関と周辺の路地が水びたしの状態であった。泥を吸い出すのに使う機械の故障や、パイプのつまりによって、作業の速度が変わることが容易に想像できた。吸い出された泥水は隣接する家との間の路地に流し、泥でつまった吸出し用のパイプの洗浄も路地で行っているため、一軒が井戸の洗浄をするとそれに面する道が水びたしになる。日本で同じことをすると、いさかいの原因となり得るが、こちらではあまり気にしていないようでインドネシア人のおおらかさを感じた。
 地震の家屋への被害は大きく、ほとんどの家が全壊、半壊している。倒壊していない家の壁にも大きな亀裂が入っていた。家が完成する見通しは具体的には整っていないが、毎日こつこつ自分の手で長期にわたって直していこうとしているように感じた。オレンジや青のテントが目立つ。次いで、倒壊した家の跡地に竹で編んだ壁やベニヤ板を使って小屋を立てて生活している世帯が多い印象を受けた。
 次に、復興支援のうち浄水の供給について述べる。ムラピ山の活発化に伴う火山灰や溶岩の流出が起きており、山麓の村に被害がでていることを受け、震災被害を受けた地域と合わせて浄水の供給活動をおこなっている。ディアン・デサ財団では、頑丈で再利用可能なビニールバッグに安全な水を入れ、トラックで運んでいる。ムラピ山とバントゥル県と合わせて一日約45㎥の水を供給している。支援する村に高台の置き場を設置し、重力を利用して蛇口から水をだす仕組みである。トラックが入れる場所では一度に多くの水を供給することができる非常に有効な方法だと感じた。Srimartam村からTegaltirto村に移動する途中、レンガを焼いている風景を多く見かけた。震災後、住宅建設に必要なレンガやブロック、木材の価格高騰がおこっていると聞いた。震災後のレンガは以前のものより強度を上げることができればと思う。家の壁にレンガを使用する家が多く、粉々に砕けたレンガの山が道路にもあふれていた。雨期になると水を含んだレンガが土砂となって車が通れなくなるのではないかと思った。
 最後に、トイレ・洗濯場・水浴び場をひとつのコンポーネントにしたMCKについて述べる。MCKにはトイレ6部屋に加え水浴び場と洗濯場がそれぞれ2室ずつ備えられた仮設MCK1と、土台をコンクリートでつくり壁は頑丈なトタンを使った半恒久的なMCK2の2種類がある。私が見に行ったTegaltirto村では、ブルーのユニセフのロゴが鮮やかなMCK1と、MCK2のどちらも見ることが出来た。両者の違いは歴然としており、MCK1は使用されているパイプも細く、弱い。MCK2は土台がコンクリート、壁は丈夫なトタンで出来ており、半永久的に使用できるものだと感じた。
 全体を通して感じたことは、復興支援の新たなステージに入ったということである。自身も阪神淡路大震災を経験したことから、どうにか日常生活を仮設的に行えるようになってはいる段階にあると感じた。私たちが村を見て回ると、どの村でもお茶とお菓子をご馳走になった。同行したスタッフの「これがジャワ流だ」という言葉がとても温かく、印象に残った。
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