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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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機械の故障を予防する伝統儀式

フローレス島は雨が降ることも少なくなり、乾季に入ったかのようで、種子の収量も減ってきました。本来であれば、今ごろは搾油をどんどん進めているべき時期なのですが、今年は搾油作業があまり進んでいません。種子予熱器の調子が悪いからです。この種子予熱器(下の写真)は以前から度々故障し、搾油活動の妨げとなっています。

種子予熱器

インドネシアでは、このような時にどうするかというと、鶏や豚などを生贄に捧げて、血をまくそうです。先祖の霊などが悪さをしており、その場が暑くなっているので、それを冷ますためにする伝統的儀式(Acara pendingin)を行うとのこと。あまりにも故障が頻発するので、郷に入っては郷に従えのとおり、その儀式の実施をお願いしてみました。

用意されたものは子豚一頭。協力先団体(ディアン・デサ財団)の老スタッフが、その儀式をリードします。

豚をさばき、血を取った後、お供え用の料理を準備します。お供え物としては、料理の他にタバコやお酒も用意するようです。種子倉庫の一画にお供え物を用意して、ロウソクを灯し、その前に座って機会の故障などなく事業が順調に進むことを祈願します。「もしこちら側に誤りがあれば、謝ります」というようなことも述べます。

お供え物

その後、ジャトロファ・センターのある農園内の全スタッフを呼んで、料理をごちそうしました。その日のうちに残さず食べないといけないそうです。

その他に種子予熱器などの機械の周りをはじめ、事務所の玄関にも先ほど取った血を振りまきました。

事務所の玄関に振りまかれた血


これで事業が順調に進むと良いのですが。


後日談として、現地スタッフの1人が儀式の翌日にやってきて、奇妙なことを言いました。儀式をする前には搾油・精製工場で、身長1メートルぐらいの小人をよく見かけたそうです。センター内の貯水槽から出てくるとのこと。それが儀式を終えた日の夜、彼の夢に現れて、「生贄をあげてくれたことに感謝している、これからセンター内の機械が問題なく動くように守っていく。」と言っていたそうです。

フローレス島にはエブ・ゴゴという小人の伝説も残っていますが、インドネシアに来て6,7年、こんな話を聞いてもとりあえず納得するようになってしまった自分に驚きました。

(APEX彦坂)
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