地域の力―第3回「開発とNGO」研究会
第3回研究会は、<地域づくりの実践に学ぶ>をテーマに、大江正章著『地域の力―食・農・まちづくり』(岩波新書、2008年)を取り上げました。本著は、経済成長や市場原理を至高としてきた近代化によって地方の疲弊が進むなかで、地域に愛着を持った人びとが自らの自然・環境・人的資源を生かして取り組む姿をルポルタージュし、活気のある地域づくりの成功事例を紹介しながら、それらに共通するものを普遍化することで、モデルとして多くの場所で取り組まれることを狙っています。
今年の「開発とNGO」研究会は、《日本の持続可能な未来を考える》をテーマに開催していますが、第1回、2回は理論的な本を読みました(前回、前々回のようすはこちらから)。今回と、次回第4回は、事例をベースにしたテキストを題材に、実際にさまざまな地域で行われている活動を考える回となっていて、やはり事例を題材にすることでまた別の視点を得ることができ、参加者の議論もますます深まったように感じます。
テキストでは、公共交通や商店街などの幅広い事例が挙げられていましたが、ディスカッションでは、農業や林業分野での活動事例について議論が交わされていたように思います。参加者の多くが関心を持っていると思われる「環境」について考えたとき、食やエネルギーの問題と直接に関係する1次産業と私たちの関係について考えることは避けられません。そして、環境破壊の根本原因でもありながら、なお多くの人々を魅了する「都市」というものがそこにどのように位置づくのかというのが、やはり今年の研究会で一貫した議題になりそうです。
今回は、参加者の一人がテキストの著者である大江正章さんと現場で関わりがあるということで、プロジェクターに現場の写真を写しながら、『ぼくが百姓になった理由〈わけ〉―山村でめざす自給知足』(コモンズ、2012年)の著者である浅見彰宏 さんの活動地である福島県の山村の様子をご紹介いただきました。自然の中で生きていくということは、魅力的でもありながら、やはり厳しさも多くある世界なのだと実感しました。
私も実は、いつか農山村で暮らしたいと思っているIターン希望者のうちの一人だったりします。(塩原)
今年の「開発とNGO」研究会は、《日本の持続可能な未来を考える》をテーマに開催していますが、第1回、2回は理論的な本を読みました(前回、前々回のようすはこちらから)。今回と、次回第4回は、事例をベースにしたテキストを題材に、実際にさまざまな地域で行われている活動を考える回となっていて、やはり事例を題材にすることでまた別の視点を得ることができ、参加者の議論もますます深まったように感じます。
テキストでは、公共交通や商店街などの幅広い事例が挙げられていましたが、ディスカッションでは、農業や林業分野での活動事例について議論が交わされていたように思います。参加者の多くが関心を持っていると思われる「環境」について考えたとき、食やエネルギーの問題と直接に関係する1次産業と私たちの関係について考えることは避けられません。そして、環境破壊の根本原因でもありながら、なお多くの人々を魅了する「都市」というものがそこにどのように位置づくのかというのが、やはり今年の研究会で一貫した議題になりそうです。
今回は、参加者の一人がテキストの著者である大江正章さんと現場で関わりがあるということで、プロジェクターに現場の写真を写しながら、『ぼくが百姓になった理由〈わけ〉―山村でめざす自給知足』(コモンズ、2012年)の著者である浅見彰宏 さんの活動地である福島県の山村の様子をご紹介いただきました。自然の中で生きていくということは、魅力的でもありながら、やはり厳しさも多くある世界なのだと実感しました。
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