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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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無電化村への装置の搬入に向けて―炭のガス化発電事業報告

APEXの塩原です。さて、今回の炭のガス化発電事業については、アパ・カバールではひさしぶりのご報告となります。

正式名称を「西カリマンタン州の無電化村での炭のガス化発電事業」とするこのプロジェクトは、電力網の行き渡らない無電化村において、現地のバイオマス資源を用いて生産した炭をガス化し、電力を供給するモデルシステムの形成を目的にしています。これはもともと、国内事業である適正技術人材育成研修の中級コースから派生し、トヨタ環境活動助成プログラムからの助成を得て開始したプロジェクトということで、運営の部分は私が担当させていただいているという経緯があります。(詳しくは、前回の記事ご参照ください)

2015年度は炭の生産や利用研修を現地で行いつつ、ガス化装置の設計・製作を行いました。そしてその後は、ガス化装置の実験と修正を地道に続けているところです。

炭のガス化実験装置201606写真が現在の実験装置です(実はこれは2号機で、2015年の春の1号機での実験により得た所見により、さまざまな改善を施したものです)。バイオマス燃焼時の酸化反応、還元反応を利用し、生成したCOガスでエンジンを回して発電するものですが、その燃料に炭を使うことで、生成するタールを少なくして、簡易な運転や保守・管理を実現しようというのが技術的な狙いです。

実験では、まずは生成ガスとガソリンでの混焼による運転で、その安定性や有効性を確かめています。ガソリンだけでエンジンを回した場合と、生成ガスとガソリンの混焼でエンジンを回した場合でガソリンの消費量を測定したところ、ガソリン消費量を約 80%削減できていることが実験を通して確認されました。

炭のガス化実験のようす201606_1
装置開発の面では、まだまだ改善点は多くありますが、その中の一つとして、手動送風機の導入があります。これまで行ってきた実験では、着火の際にはドライヤーでの送風やブロワ―での吸引を行っていましたが、それに使用する電力も、村で実際に装置を動かす際には住民の大きな負担となることが考えられます。そこで、炭の着火時の電力消費を削減するために、手動の送風機を導入しようという発想です。


炭のガス化ブロワ―、手動送風機
着火用送風機
(左から、ドライヤー、扇風機、手動送風機)

この手のモノづくりは、ベンケル(インドネシアに無数にある、町の小さな工場・修理屋さん)がお得意とするところ。現地NGOであるディアン・デサ財団のベンケルにて、写真のような手動送風機が速やかに製作されています。


他にも、大小さまざまな課題がたくさんあり、それらを一つ一つ修正しつつ実験を進めていますが、7月の下旬あたりに、プロジェクト対象村である西カリマンタン州の無電化村に装置を搬入できるよう、準備を進めています。電力問題の緩和・解決は、現地の住民の方がまさに待ち望んでいるものです。システムをしっかりと現地で使える物にできるよう、継続して取り組んでいきたいと思います。
(APEX塩原)
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