排水処理事業の新しいプロジェクトが始まりました
みなさまこんにちは、事務局の三木です。
2月より、コミュニティ排水処理の新しいプロジェクトが始まり、担当の一人としまして、活動をサポートしていくことになりました。
このブログで現地の様子を交えて事業の流れをお伝えできたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
はじめに、APEXの排水処理事業の流れと新規事業の位置づけについて簡単にご説明いたします。
排水処理事業は、1995年のヤシの繊維を用いた回転円板式排水処理設備の開発から始まりましたが、2001年から開始した事業にて、『排水処理適正技術センター』が創設されると、そこを拠点に、排水処理技術の開発が本格化していきました。当初は、小規模産業排水を対象に技術開発を行い、さまざまな性状の排水処理の知見を蓄積しました。2006年頃からは、コミュニティ排水処理へと対象が広がり、安価で運転も簡単な住民参加型の排水処理のモデルシステムが開発されていきます。2011年頃からは、開発したモデルの広域的な普及を目指して活動を展開しております。
事業のこれまでの流れにつきましては、ぜひ一度、排水処理事業のページをご覧いただけたらと思います。

(ジョクジャカルタの河川の様子 護岸のための整備が進んでいるようです)
このようにして段階的な開発が行われてきた排水処理事業ですが、これまでは、設置地区の選定・設計・サポートなど、必要となる全ての活動をAPEX主導で実施してきました。このようなやり方は、これまでの開発の流れの中では有効であったのですが、普及の段階となると、時間がかかる面がネックになってきます。
そこで新規プロジェクトでは、政府機関が行う都市衛生改善事業の技術的な選択肢の1つに、APEXの技術を位置づけていくことで、途上国に適する技術の広域的な普及を目指そうとしております。
計画では、3年間で9つの都市に45基のコミュニティ排水処理設備を設置する予定です。これに加え、人材育成や情報サービス等も行いながら、技術の普及を目指します。
さて、今月の上旬、早速排水処理適正技術センター(PUSTEKLIM:プステクリム)を訪ねてきました。スタッフのみなさんは、忙しそうに出張の準備をしているところでしたが、その目的は、排水処理設備を導入する候補地の確保のため、対象となる州の関係者に当方のシステムを紹介することにあります。

(通勤途中の車窓から。車やバイクの急増で、外は排ガスとチリがひどいです)
はじめに全体ミーティングを行い、当面の仕事の流れを共有すると、それぞれの方が役割に応じて動き始めるのですが、さすがに慣れたものだなあと感心させられました。
スタッフのみなさんは、長年にわたり排水処理事業に関わっている方ばかりです。中には、創始期から関わっている方もおり、わたし自身、APEX入職直後の初赴任の際にお世話になった方もいらっしゃいます。当時既に、ここは本当にインドネシアなのだろうか?と思うほど仕事しやすい環境があり、驚いたものでした。
プステクリムもまだ建てられたばかりの頃で、オフィスは広く涼しく快適だったのですが、今はさすがにくたびれてきたように見えます(笑)。

(建設当時、2002年頃のオフィス階のようす)

(2017年3月)
少なからぬ時間が経過したことを肌で感じますが、経験を積んだスタッフ達と何ができるのかを思うと楽しみです。
こちらも有益なサポートができるよう、気を引き締めて取り組みたいと思います(でないと年寄り扱いされそうです 笑)。
これまでインドネシアで行われてきた嫌気性の排水処理だけでは、水質は不十分なままであり、法律の規制も厳しくなっていることから、安価で水質のよい処理の仕方が求められている状況になっています。今回の事業により、人々の生活向上や河川の水質汚濁の緩和に貢献できるよう、一層の努力をしていきたいと思います。
ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
(なお、本プロジェクトへのご支援は、こちらのページでご案内しております。ご参考になさってください)
(APEX三木)

(プステクリムのオフィス階にて 左より バイオマスエネルギー事業担当須藤、著者、インターン大野、代表田中)
2月より、コミュニティ排水処理の新しいプロジェクトが始まり、担当の一人としまして、活動をサポートしていくことになりました。
このブログで現地の様子を交えて事業の流れをお伝えできたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
はじめに、APEXの排水処理事業の流れと新規事業の位置づけについて簡単にご説明いたします。
排水処理事業は、1995年のヤシの繊維を用いた回転円板式排水処理設備の開発から始まりましたが、2001年から開始した事業にて、『排水処理適正技術センター』が創設されると、そこを拠点に、排水処理技術の開発が本格化していきました。当初は、小規模産業排水を対象に技術開発を行い、さまざまな性状の排水処理の知見を蓄積しました。2006年頃からは、コミュニティ排水処理へと対象が広がり、安価で運転も簡単な住民参加型の排水処理のモデルシステムが開発されていきます。2011年頃からは、開発したモデルの広域的な普及を目指して活動を展開しております。
事業のこれまでの流れにつきましては、ぜひ一度、排水処理事業のページをご覧いただけたらと思います。

(ジョクジャカルタの河川の様子 護岸のための整備が進んでいるようです)
このようにして段階的な開発が行われてきた排水処理事業ですが、これまでは、設置地区の選定・設計・サポートなど、必要となる全ての活動をAPEX主導で実施してきました。このようなやり方は、これまでの開発の流れの中では有効であったのですが、普及の段階となると、時間がかかる面がネックになってきます。
そこで新規プロジェクトでは、政府機関が行う都市衛生改善事業の技術的な選択肢の1つに、APEXの技術を位置づけていくことで、途上国に適する技術の広域的な普及を目指そうとしております。
計画では、3年間で9つの都市に45基のコミュニティ排水処理設備を設置する予定です。これに加え、人材育成や情報サービス等も行いながら、技術の普及を目指します。
さて、今月の上旬、早速排水処理適正技術センター(PUSTEKLIM:プステクリム)を訪ねてきました。スタッフのみなさんは、忙しそうに出張の準備をしているところでしたが、その目的は、排水処理設備を導入する候補地の確保のため、対象となる州の関係者に当方のシステムを紹介することにあります。

(通勤途中の車窓から。車やバイクの急増で、外は排ガスとチリがひどいです)
はじめに全体ミーティングを行い、当面の仕事の流れを共有すると、それぞれの方が役割に応じて動き始めるのですが、さすがに慣れたものだなあと感心させられました。
スタッフのみなさんは、長年にわたり排水処理事業に関わっている方ばかりです。中には、創始期から関わっている方もおり、わたし自身、APEX入職直後の初赴任の際にお世話になった方もいらっしゃいます。当時既に、ここは本当にインドネシアなのだろうか?と思うほど仕事しやすい環境があり、驚いたものでした。
プステクリムもまだ建てられたばかりの頃で、オフィスは広く涼しく快適だったのですが、今はさすがにくたびれてきたように見えます(笑)。

(建設当時、2002年頃のオフィス階のようす)

(2017年3月)
少なからぬ時間が経過したことを肌で感じますが、経験を積んだスタッフ達と何ができるのかを思うと楽しみです。
こちらも有益なサポートができるよう、気を引き締めて取り組みたいと思います(でないと年寄り扱いされそうです 笑)。
これまでインドネシアで行われてきた嫌気性の排水処理だけでは、水質は不十分なままであり、法律の規制も厳しくなっていることから、安価で水質のよい処理の仕方が求められている状況になっています。今回の事業により、人々の生活向上や河川の水質汚濁の緩和に貢献できるよう、一層の努力をしていきたいと思います。
ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
(なお、本プロジェクトへのご支援は、こちらのページでご案内しております。ご参考になさってください)
(APEX三木)

(プステクリムのオフィス階にて 左より バイオマスエネルギー事業担当須藤、著者、インターン大野、代表田中)
- 関連記事
-
- 7/25、26 ジョクジャカルタで排水処理研修が行われました
- 排水処理事業の新しいプロジェクトが始まりました
- トゥルン地区での竣工式とJICAの視察