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インドネシアを中心に活動を行う特定非営利活動法人 APEXのスタッフ日記です。ここに書かれたことはスタッフの個人的見解であり、APEXの公式見解とは異なる場合があります。

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【報告】適正技術フォーラム準備イベント「小規模分散型テクノロジーの可能性」

20170521横断幕

2016年より、適正技術の開発と普及を促すセクター横断的なプラットフォームとして、有志の方々による「適正技術フォーラム(または学会)」の設立の検討が進んでいますが、去る2017年5月21日(日)に、そのフォーラムの準備イベントとしまして、「小規模分散型テクノロジーの可能性」(適正技術フォーラム準備委員会主催、特定非営利活動法人APEX共催)が開催されました。

今回のセミナー・パネルディスカッションでは、自然エネルギーや、水と衛生分野でのさまざまな実践をふまえつつ、適正技術を今日的な新しい意義を持つものとしてとらえ直し、それが今後の持続可能な社会の形成に果たす役割について考えました。

20170521黒田かをりさん
イベントのプログラムは、CSOネットワーク事務局長の黒田かをり様の司会により進行しました。



20170521田中、フロア

講演に先駆けて、適正技術フォーラム準備委員会を代表して、APEX代表理事の田中直より、適正技術フォーラムの趣旨説明がありました。次いで、講演「適正技術とこれからの技術体系―アジアでの実践を踏まえて」では、APEXでのコミュニティ排水処理事業の実践から、近代科学技術/近代産業社会の問題とその解決・緩和に向けたこれからの技術体系のあり方を展望しました。



20170521牛山泉さん

次に、足利工業大学理事長・名誉教授の牛山泉氏より、「適正技術による途上国用各種機器の開発と普及」というテーマでの講演がありました。講演では、適正技術の考え方に基づく風力、太陽光、バイオマス、水力などの再生可能エネルギー技術の開発について、技術適内容なども含めた紹介がありました。それらの事例における基本的な技術哲学が「適正技術」であるとして、開発途上国において当地の「技術史」を見直すことが、材料や加工法、社会制度などの条件に適合的な技術を開発する上で重要であることが指摘されました。


20170521北脇秀敏さん

前半最後のプログラムとして、東洋大学教授・副学長の北脇秀敏氏から、「途上国における小規模分散型サニテーションと適正技術」というタイトルで講演がありました。さまざまな感染症が、劣悪な衛生環境を原因として発生していることを示しつつ、その改善に必要となる適正な衛生設備や廃棄物処理技術について、現場の制約要因などにも言及しつつ、解説されました。現地に適正な技術の開発や普及を考える時、歴史的・文化的な背景や、それを使う住民の動機づけなど、ソフトの面にも着目するべきであることが、ベトナムやジンバブエでの事例からも示されました。



20170521堀尾正靱さん

休憩を挟み、4つめの講演として、東京農工大学名誉教授の堀尾正靱氏より、「自然エネルギーに基づく節エネ社会構築の展望と適正技術の役割」というテーマでお話がありました。脱炭素化社会において、小規模分散型技術による自然エネルギーの利用が、地域経済や人々の結束などにおいて重要であるとしつつ、国内での水力発電や粉炭ストーブ、国産木材による住宅建設などの開発事例を、その失敗や課題も含めて紹介がされました。また、日本と世界におけるこれまでの技術論の流れを考察し、日本から発する適正技術推進の新たなイニシアチブの可能性についても述べられました。



20170521パネル

全講演が終わると、講演者4名によるパネル・ディスカッションに移りました。冒頭で、モデレーターを勤める田中直から、今後のフォーラムの方向性や活動などについていくつかの案が提起されたのち、それぞれの講演の振り返り、および設立に向けたフォーラムの方向性について、各講演者からのコメントがありました。会場からも多くの意見を聞きたい旨の話が田中からあり、質疑応答ではフロアからさまざまな意見が出され、たいへん活発なディスカッションとなりました。



20170521鈴木真里さん

イベントの全プログラム終了後は懇親会が開かれ、イベント参加者の約半数もの方が参加されました。懇親会では、アジア・コミュニティ・センター21の鈴木真里事務局長の司会により、大学、企業、NGOの各方面からの参加者にスピーチをいただき、おいしい食事・お酒と共に、参加者同士の親睦を深めました。



適正技術フォーラムの設立に向けた最初のイベントは、大変盛況のうちに幕を閉じました。質疑も活発で、参加者アンケートからも、参加者の方々の関心が高さ、期待の大きさが感じられるイベントとなりました。今後は、フォーラム準備委員会が設立要綱を取り決め、秋の設立記念国際会議に向けた準備が進められていきます。フォーラム設立に向けた活動へのみなさまのご参加を、委員、事務局スタッフ一同心よりお待ちしています。



20170521ボランティア

今回のイベントの設営・運営には、APEXのボランティアグループ「AP-NET」のみなさんにご協力いただきました。いつもどうもありがとうございます!(APEX塩原)
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